熱帯魚図鑑

ナマズ目

 

 

 

 

ナマズ目は2,800を超える種が記載されている。魚類のの中ではスズキ目に次いで3番目に大きなグループである。おおむね現世の淡水魚類の一割がナマズ目に属している。それでいていまだに次々と新種が発見されている。

南極の化石種を含めれば全ての大陸に分布している。

それだけに、飼育方法もさまざまである。またごく一部の種は海水域にも生息している。

 

しかし日本においての種類は以外に少なく、淡水にすむものはナマズ・イワトコナマズ・ビワコオオナマズ・ギギ・ギバチ・ネコギギ・アリアケギバチ・アカザ・・・以上である。

ナマズも北関東以北は西日本からの移植とも言われている。

海水域も少なくゴンズイと極まれにハマギギが見つかる程度である。

 

名前は知っているが未知の動物という一面が興味をそそられるのもナマズ類が多く輸入される一因であろう。

 

変り種としては

 

電気を発するデンキナマズ  陸上を移動できるクラリアス。 「鳴く(話す)魚」の意味を持つトーキングキャット サカサナマズなどの含まれるシノドンティスが特に変わったところか。

少なくとも上に挙げた四種は、どこの熱帯魚店でも一種はいるであろうというくらいよく飼われる熱帯魚である。

種が非常に多いだけに特異に見えるものでも、案外普通に手に入るのもまた面白いところ。

 

食性は基本的に動物食だが、プレコを含むロリカリアのような草食のものもいれば。

コリドラスのように堆積物を漁るベントス食のものも居る。

大型種は基本的に魚食性だが、オーネイトキャットやボドワードのようなベントス食のものも居て本当に一概に書けない。

よって各個に記す。

 

 

どの種も基本的には薬品に弱い。しかし中途半端な量での薬浴は治りそこなったときに、耐薬性が出てしまうなどの問題がある。そこで、普段はナマズに薬浴をさせるときは通常の濃度でやり、半日ほどで半分ほど水を換えて薄める方法をとっている。

薬品に弱いため、多くの種では、最低限の薬浴しかできないために、飼い始めは28度程度の水温を維持する。もちろん例外的に高温に弱い種も居るので別記する。

 

基本的にナマズは低層にいるため、砂利の中が汚れると、そこからエロモナスなどをよく拾ってくる。そのため、砂利の中のメンテナンスが重要になってくる。

それならいっそ砂利を敷かないのも方法だが、コリドラスは砂利がない環境で飼うとひげがなくなる。また、角が荒い砂利も厳禁で、潜ったりする際に皮膚を傷めたり、コリドラスはヒゲ傷める。

そのため、角がなく細かい砂利や砂を適切に選ぶ必要もある。

 

 

 

 

大型種の飼育 

 

 

 

 

 

 

 

殆どの大型種の飼育で厄介なことは、ただその大きさだけである。

東南アジアのカイヤン・パールン 

アマゾンのレッドテールキャット・プラニセプス 

アフリカのクラリアス・オーネイトキャット

西欧のヨーロッパオオナマズ

日本のビワコオオナマズ

かなり変わったところで、オーストラリアのタンダンキャット

 

など、各地の比較的良く輸入されるものを挙げただけでこれだけいるが、この中でもクラリアスとオーネイトキャット以外は90cm水槽ではとても飼えるような代物ではない。

 

今挙げたもので、特に飼育方法が変わっているものといえばタンダンキャットの仲間で、これらは汽水を用意する。体が柔らかいナマズなので、最大90cmといっても、50cmでも気負いするようなカイヤンよりはまだ気が楽というものである。

 

 

そのほかの純淡水域に生息する大型ナマズはある程度育ってしまえば特に気にするような病気もないが、導入当初には寄生虫に気をつける。鰓の動きが不自然に早いようなら、ホルマリンやトリクロルホンで薬浴する。

おおむね25cm程度になってしまえばまず安心なので、高温に弱い種意外は28度程度で飼育し、白点病から守る。

 

 

また、ゼブラキャット・ゼブラヴァボン・バンテッドピラムターバー・ピラムターバー・スタージョンキャットなどのように、急流域に生息するものは総じて酸欠に弱い。

水あわせの最中もエアーレーションをしなければならない。

これらと、プラニセプス・タイガーショベル等はよく水槽に衝突して吻部を怪我する。特にスタージョンキャットはあまりぶつけると吻部が歪曲し、終いには自力で採食すらできなくなる。

魚自身が危ないだけでなく、時折水槽を突き破ることがある。

一番危ないのは一番よく売られている60×30×36cm規格だ。

この水槽と横幅30cmの規格水槽を割ったことがある人ならご存知だと思うが、ガラスの厚みはほぼ同じである。

12リットルの水を支える器と、56リットルの水を支える器では厚みが同じということは、亀裂が入ったときに水圧に耐えられないのがどちらかはすぐに察しが付くだろう。

 

また、60cmというサイズが厄介で、魚が30cm程度まではギリギリ育てることができてしまう。するとぎりぎりまで閉じ込めたときに暴れると破壊されることがある。

こういった事情もあって、水槽はアクリル製を強く推奨する。

 

突進を防ぐには、水槽の両端にウレタンマットを固定してしまう方法がある。

水槽の奥行きより横幅が広いのが普通だから、こうしてしまえば横幅を泳ぎ加速したときのダメージは吸収されてしまう。

 

水槽を壊すということは、総じてろ過装置も容赦なく破壊していくので、ろ過装置も気を配らないとならない。

 

最適なのは「コーナーガードを付けた」オーバーフロー式だが、重量や設置コストの問題で無理!!という事態も間々ある。これだけ大型の生き物を飼うのだから、そのくらいのことをしてやるか、工夫をしなければ最初から飼うべきではない。

 

そこで二つの工夫を挙げる。

 

①柔よく剛を制す  大型の投げ込みフィルターを複数機入れてしまう方法。これなら、パイプを外されて、水浸しになって右往左往する必要はない。

このときは、ろ過方式の中に書いた「省力化浄化槽」の理屈にのっとり、目の細かい「砂」を薄く敷いておく。もちろんかき回されて底が見えるような場所はあちこちできるが気にしない。ろ過容積が確保できないのだから、ここを使うしかない。

 

②改良パイプフィルターを使う方法  改良パイプフィルターの改良点の一つである「給水口を底に向けた」という点を利用する。通常の底面フィルターなど、30cmを超えた個体なら一晩で破壊しつくしてくれる。しかし改良パイプフィルターなら、パネルのパイプとパイプの間の砂利までは完全にはどけられない。そのために完全な機能はできなくともある程度は機能する。

立ち上がりパイプのみが不安な場所となる。

そこでエアーレーションを別にして、万が一立ち上がりパイプを破壊されたときに備えておく。

 

このほかにも工夫次第で、破壊されない乃至破壊されにくいろ過方式はまだまだ出てくるはずだ。

 

そのほか破壊されうるものは、とにかく固定しないことが肝要。もし外部式フィルターを使うなら、ホースを固定させずにぶらつかせておくなどしないとあっという間に部屋を水浸しにされる。

意外と盲点なのが蓋、これも3mm厚やそこらのガラスででは叩き割られる。

ここにはアクリルや塩ビのふたを使う。アクリルは反りやすく、塩ビは変色しやすいなどの欠点はあるが、割られて怪我をするよりはマシというもの。

よほど予算があるなら、複合ガラスをどうぞ。

 

レッドテールキャット

 

 

 

 

大型ナマズの代名詞。分布はアマゾン川流域。見ようと思えばどこの水族館でも大抵いる。タマゾン川でも捕獲例がある。現地名はピラ・ラーラ。アマゾンの保護募金活動の名前もピラ・ラーラ基金。まさにアマゾンの顔だ。

 

稚魚のかわいらしい姿は成魚になっても基本的に変わらず、ダントツの人気。かつてポッキーのCMにも出てこのときから人気が急上昇した。

 

ほかの大型ナマズにもいえるが、大型ナマズの稚魚は殆どが冬がシーズンであり、冬場に価格が落ちる。最近は東南アジアで養殖され、夏でも安価で見かけるようになったが、1m以上にもなる生き物がどうやったらこんなに大量消費されるんだ?

 

飼育容器と、大型ナマズを飼う上で機材を破壊されない工夫さえ確保できれば、飼育はいたって簡単。

 

飼ってくる際に稚魚は必ず鰓の様子を見る。よく鰓に寄生虫が付いている。

健康的な個体を確認できてから購入するべきだ。いまやレッドテールキャットはほぼいつでも買えるようなものになってしまった。

 

水槽は稚魚なら30cmほどの小型水槽から始める。そうでないと餌がとりにくくうまく育たない。水温は弱い幼魚期をさっさとやり過ごすための成長促進と白点病の予防をかねて28度以上にする。赤虫で餌付けて徐々に人工餌に餌付ける。餌付けには、容赦なくえさを抜いて空腹状態にして慣れさせること音も必要なので、切り替え前に餌抜きの前には必ず太らせる。

 

餌付いたら水槽を大きくしつつまずは25cm程度までは一気に育てる。このころには最終的に必要な150cm程度の水槽に移せる。

 

ある程度大きくなってからは、コイの餌ににも餌付けておく。金魚だけで育てようと思ったら、餌代がとんでもないことになる。それに、金魚にはサイアミナーセが含まれているので、ビタミンB不足に陥る。

 

人工の餌を食べているようなら、栄養の偏り等は基本的には心配ないので、40cmを越えたあたりからは餌は毎日与えず、少しでも大きくなりすぎないように飼ってやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

     

 

 

上の二枚の写真のように幼魚をよく見ると、ひげが白い個体と、黒い個体がいる。白い個体のほうが成魚になってからも比較的ツートンカラーが綺麗に残る。

 

まれに腹の白い個体が混ざっている。これはかなり貴重。まだ三回ほどしかお目にかかっていない。腹の白い個体はほぼ確実にツートンカラーが綺麗に残るので、運良く見つけたら確実に買いたい逸品。これは見つけたときが買時だ。

 

また、大型個体を何匹も見ていると頭の丸っこい個体と細い個体を見かける。ひょっとしたらこれが雄雌を見分ける判別点かもしれない。

 

 

 

 

 

 

カイヤン

 

 

 

えー!!カイヤンじゃねえよ。パーテーホだろ?いやいや、カイヤンの成魚はこんな感じ。

一応鳥羽水族館にいた個体がモデル。

 

東南アジアに分布するパンガシウスの代表種。最大で60cmほどになるが飼育下ではせいぜい40cm程度。シャークキャットと呼ばれるだけあって、どことなくサメに似ている・・・

 

 

 

 

 

成魚を見てもサメにはやっぱり見えないので幼魚をノ

 

そうそう、これぞカイヤン。こんな姿の稚魚が大量に出回っている。

体形から察せられるように、非常に遊泳性が強い。パンガシウスの中では小型な方だが、それでも120×60×45cm程度の水槽が最低サイズだ。

 

遊泳性が強いが、砂利をかき回すことが殆どないので、底面式フィルターが使える。

 

雑食で、人工餌にすぐ餌付く。あまり大きくしないようにするためにも、ある程度大きくなったらコイ用の低蛋白な餌に切り替えてしまうのが望ましい。

 

水槽に突進してしまうことは少ないので、その点はピライーバよりは綺麗に飼える。

 

飼育開始直後は、白点病を避けるために28度程度の水温にする。

 

ほぼ同じ飼い方で、水槽を大きくすればパールム・パーテーホ・無理だろうが輸入規制が解除されればメコンオオナマズも同様に飼育できる。

ただし、パールムは最大3mにもなる種だ。飼育下ではそこまで大きくならないとはいえ、どう飼えと?

あの大量に売られていくパールムの稚魚はどこに消えていくの?

 

開き直って、薬品を使用しないで育てて、食べてしまうのもいいかもしれない。

無意味に殺すよりずっといい。

現地では高級食材だ。日本で言ったらマグロを飼うような感覚かな?

 

繁殖は、かなり遊泳性が強い魚主なので、水中に卵と精液をばら撒くスタイルと見て間違いないだろう。ただし、これを実行するにはカイヤンですら3×3×1m程度の水槽は必要だろう。繁殖は熱帯であるタイだからこそできる芸当で日本での実現はかなり難しいだろう。

 

コリドラス 

 

 

コリドラスの仲間は250あまりの種が知られる。そのうちよく飼われるものはパレアタスとアエネウス、アエネウウスのアルビノ個体である。

最近ではパレアタスのひれの長い個体も作出されるようになった。

それに次いでパンダ、ジュリー、ハスタートゥスなどがよく飼われる。

殆どの種類の飼い方は同じで、温和で丈夫で小型、そして繁殖もさせられる種がいる。種類が多く、飼い方が同じなので同じ水槽でコレクションするという楽しみ方もある。

基本的にはパレアタスの飼育方法を書く。

 

コリドラスは基本的に砂地に棲む。そこで、水槽には必ず砂利や砂を入れる。ただ何も考えずに入れてしまうようではだめだ。角のとがった砂を入れたりあまりに粒の大きい砂利を入れてしまうと、ヒゲが削れてしまう。

逆に砂を入れないと、本来の習性である砂の中の餌を探す動作ができなくなるリストレスがたまることと、全くヒゲに刺激を与えないでいると次第に伸びなくなってくるからだ。

 

水温は25度前後を保てば問題ない。パレアタスは日本の冬を無加温で越冬できるらしいが、無計画にやるのは無謀だ。

 

水質はおおむね弱酸性~中性を保てば問題ない。

ただし、比較的酸欠には弱いのでその点は注意する。

また、砂利を比較的厚く敷くことがあるので、そういった環境では砂利の底で嫌気性の雑菌がわくことがある。砂に口を突っ込むので、エロモナス症の原因となるので、水換えをする都度換水ホースなどを使い砂利の中も掃除するように心がける。

 

餌には沈降性の飼料を使う。残飯整理のつもりで入れて、フレークや浮上性の餌だけを与えていると、過剰にやったりしない限りやせてしまう。

専用のタブレットフードがあるので、これを使うのが最上。

イトメやアカムシを与えると本来の食性から喜んで食べるが、病気の持込があるので、産卵前の栄養補給とか拒食だとかそういった非常時意外は避けたほうがいい。

 

 

繁殖はよく熟したオスとメスを入れておく。石や植木鉢のかけらなどを使って適当に隠れ場所を作る。十分に太らせておくと産卵の直前にTポジションと呼ばれる独特の体勢でメスがオスの精液を飲む。これを体内で受精させてから石の上や水槽の壁面、水草などに植えつける。卵は粘着性が強く、ちょっとやそっとの水流では剥がれない。

親は取り出してしまう。孵化して自力で泳ぎだしたら細かい粉末の餌やブラインシュリンプを水底にばら撒くように与える。

 

ハスタートゥスは例外的に中層をよく泳ぐコリドラスだが、飼育方法自体はさほど変わらない。また少し大きくなるブロキススプレンデンスも同じ方法で飼育する。これはセルフィンコリドラスという名で売られることもある。赤茶色の体の中央でエメラルドグリーンの帯が輝き綺麗だ。アエネウスより値は張るが、そこそこ大きくなるのでコリドラスでは食べられてしまいそうな中型の温和な魚と混泳できる。

 

飼育方法が根本的に異なるものにはコリドラスバルバートゥスがいる。

 

これは最大13cmほどになる巨大なコリドラスで気性も荒い。そして、酸欠と高水温に非常に弱い。25度を超えるのが危険というほどだ。日本の夏を乗り切るには水槽用クーラーを使うか、冷却ファンなどを駆使するなど、相当な工夫が求められる。

 

 

コリドラスパンダ

 

 

 

ロイヤルプレコ

 

 

 

最大45cmほどになる比較的大型のプレコ。ロイヤルプレコ・プラチナロイヤルプレコ・グリーンロイヤルプレコ・ロングスナウトロイヤルプレコ。その他、若干の模様の違いでいくつかの呼び名がある。

 

種が違うので、最大サイズは変わってくる。プラチナは40cm以上になるが、グリーンは30cmにいくかいかないかといった具合だ。

 

水槽は90cm以上のものを使うのは大きさからして当然として、必ずガラス製のものを使う。流木を削り取るための鋭い歯が生えているため、アクリル水槽では数ヶ月でぼろぼろにされてしまう。

水質は中性から弱アルカリ性を保ち、とにかく酸素濃度の低下に気をつける。

食性から大量の糞をするので、ろ過装置には必ず物理ろ過ができるようにして、引っかかった糞をこまめに取り除き、少しでも水質の悪化を遅らせる。

水換えは本当は毎日半分換えてといいたいところだが、なかなかそうもいかないが最低でも週一ぐらいではやるべきだ。そうでもなければなかなか育たない。

 

ロイヤルプレコの主食は流木だ。そのために流木を欠かさないようにする。このほかにプレコ用のタブレットフードなどを与える。餌付かないときは縦切りにしたキュウリを岩などに輪ゴムで固定して沈めて与えれば大抵食べる。ただし生のキュウリは恐ろしい勢いで水を汚す。稚魚には咲きひかりのような高たんぱくな沈下フードを併用してやるといい。

 

プレコ病と呼ばれる病気が90年代にはやった。輸送で体力が落ちていたところへさまざまな浅い金が感染することから呼ばれたが、現在はあまり心配要らない。ロイヤルプレコは、高温酸欠に弱いので、白点病の治療も長引かせたくない。そのため常日頃の観察が重要だ。しっかりと観察をしていれば白点病などすぐに見つけられる。

 

繁殖以前に、満足に成長させられない事態が多いので、まずは飼育することから考えてもらいたい。

一応オスが成長すると、胸鰭の近くにひげのようなとげが生えてくる。このとげは意外に固く、刺さらないように気をつける。

 

 

セルフィンプレコ サッカープレコ 

 

この二つの種はロイヤルに比べてはるかに一般的な種だ。本来は飼育に特別難しいことはない。コケ取り能力がセルフィンはきわめて高いのでその目的で水槽に投入されることが多いが、問題はその大きさだ。

 

セルフィンで最大50cmに達する。サッカーは30cmほどにだがコケ取りとしての能力は若干劣る。それでもきれいに食べてはくれる。

 

大体5cmほどの稚魚が売られ、大量に消費される。もしアメリカあたりプレコに詳しい人がこの状態を見たら「Oh!!ウサギ小屋に住むジャップが良くこんなに飼えるな!!きっと家の容積の何割かが水槽なんだ!!クレイジーだな!さすがHENTAIだ!!」なんて思われるかもしれない。

 

水質は中性付近を理想とし、デビルタンクが実現できる程度のph6くらいまでなら特に問題ないが、それ以下だと動きが鈍り徐々に弱る。逆に7,8くらいの弱アルカリ性でも耐える。適応範囲は広いが、上げるのも下げるのも徐々にやらないと弱るのは他の魚と同じだ。

 

特に気を使うようなことは本来ないのだが、なにぶん鱗が鎧のようで硬く、輸送直後は大胆にスレ傷が多いことがある。安売りの個体を買うとこのあたりの消毒がされていないのであっさり死ぬことがある。だからといって、薬品には弱いのでこう弱っている時にあまり強い抗菌剤は使えないので、塩水浴で負担をなくし、ごく薄い濃度の薬浴で様子を見る。どの魚もそうだが、安売りだとこの手間が丸々かかる。しかもプレコは輸送直後なら確実に表皮はすれている。

先のロイヤルプレコのところで書いたプレコ病のことを忘れてはいけない。こんなスレ傷がきっかけであっさり死ぬ事だって間々ある。

 

栄養価の高い餌を満腹に食べ続けて概ね半年で二倍の長さに成長する。大体この頃に水草を食べ始める。この頃に破棄が強くなり始めるので出厄介がられはじめる。特にエンゼルのような平べったい魚は要注意。

 

養殖された安価な個体は大体なんでも食べる。問題は稀に入ってくる野生個体だ。なんて呼ばれてたかは忘れたが、飛びっきり色がきれいで背びれが良く伸長する個体群がある。これらの野生個体は値は張るがきれいなんだが、養殖個体と違い腸の長さがより長い。アクアライフでプレコの特集をやっていた時に解剖していたんだが、記憶によれば養殖物で大体11倍、ワイルドで13倍程度だったか・・・とにかく長い。

 

白人に比べて日本人が大腸がんに罹りやすいのは腸の長さが原因で、植物を多く取っていたため腸の長さが長い日本人が戦後いきなり肉食をし始めたため、長い腸の中で蛋白質が腐敗しやすく大腸がんになりやすい。牟田口廉也の日本人は草食動物理論は正しいっちゃ正しい。まぁ、ジャングルに生えてる草をあたりかまわず食えないのは火を見るより明らかだが。それで兵糧不足が解決できると思ったのは、ブロッコリーが邪悪なものだというくらい全くのなぞ理論だ。

 

そういうわけで、本来の食性とかけ離れた高たんぱく飼料ばかり食べさせるのは危険だ。特に野生個体にはプレコ用のタブレット・キュウリ等植物質の餌を与える。

 

コケ取り能力の高さは知られるが、彼らでも適し難いコケがある。いわゆるヒゲ状コケだ。こればっかりは生えてしまってからでは手が出ないようだが、そもそもこれらのプレコがいる環境なら殆どの場所が舐められているのでまずこの手のコケは生えてこない。生えちゃったら大量のヤマトヌマエビをいれるか

、魚を取り出して過酸化水素水を突っ込もう。

 

 

セルフィンプレコと模様のパターンが逆になったものでオレンジスポットセルフィンプレコがいる。セルフィンに比べると数は圧倒的に少ない。がそれでも十分な数が出回っているのでセルフィンプレコより少し高価なくらいだ。性質もセルフィンに準じる。

 

水温のほうは18度もあれば、とりあえず冬は越せるが、安全にやるなら22度は欲しいところ。上はプレコの中では高温に強くディスカスと飼われていて常時32度というような高温にも耐えられる。一時的な話をすると、屋外で金魚の水槽のコケ取りに使っていた時に反射板を付け始めるのが遅く35度程度にまでしてしまったこともあったが、それでもコケを漁っていた。徐々に上がるのならこの程度には耐えられるようだが、他のプレコ同様28度を上限と思っていたほうが良い。特にワイルド個体は水温の上昇に注意する。こちらは上限を28度と思ってかかる。

 

 

 

 

 

プセウドミメロドゥスの仲間

 

 

 

ずんぐりした体に上端が扁平な大きな頭を持つグループ。

具体的にはオレンジキャット・オレモン・チャカモン・ジャウーペドラ・マーブルジャウーなどが入る。

上の絵図はマーブルジャウー。

 

このグループは、小さなものではマーブルジャウーの最大15cmほどから、大きなものでもオレモンの最大70cm程度で、大型ナマズとしては比較的小型だ。

基本的にはレッドテールキャットに準じるが、小型で極端に気が強いわけでもないのでまだ混泳しやすい。

 

 

 

この写真のオレンジキャットのように、過去にはタイワンドジョウなどとまとめて飼っていたこともある。

ようは、うまくごっちゃりと入れてバランスをとってしまえばいい。

 

大型種で石を入れるのは動かされたときに水槽を割られる恐れがあるため自殺行為に近いが、マーブルジャウーなどの小型種では使うことができる。うまく利用して隠れ場所を作ってやろう。

 

ジャウーペドラでは緩めでも良いので水流を作ってやる必要がある。

パワーヘッドや、水中フィルターを補助フィルターとして使うことを勧める。

 

この仲間は比較的人口飼料に餌付きやすい。それでも飼育初期には金魚などを食べさせて、体力の回復を待ったほうがいい。

肉食魚用の沈下飼料であれば数日餌を抜いた後暗がりで口元に落とせば大抵食べる。

 

慣れてくれば自分で餌を探したり、特にオレンジキャットはねだったりしてくるようになる。

 

なかなか人に慣れてかわいいぞ。

 

この仲間は物陰に隠れてじっとしていることが多い。そこでヒーターに寄りかかって火傷をする。

初めて飼ったオレンジキャットでやってしまい、体に何箇所も鞭で打たれた蚯蚓腫れのような傷がしばらく残った。小学生のころの話で、原因を特定できずにいたのでわけがわからなかった。

このため、飼育水槽内で直接ヒーターを使う場合は必ずヒーターカバーを使う。

 

また酸欠には気をつける。特にジャウーペドラ。

 

かかりやすい病気というのは特にないが、時折幼魚が拒食を起こす。

うまく捕まえて、シリンジを使って、流動食のようにした人工餌をイに少しづつ送る。こうして胃や腸が動くようになればそれが刺激となって餌を食べだすようになる。

 

 

デンキナマズ

 

 

 

でっぷりとした体に小さな目。なかなかとぼけた顔つきで可愛らしい。

大型ナマズを飼ってみたいという人には電気の問題さえ解決できる気の付く人なら一押し。

 

なかなか人気があり、毎年大量に輸入されている。そして引き取り個体を殆ど見ない。

 

 

デンキナマズは意外ともてあまされない大型魚だ。

 

 

 

デンキナマズと一口に言っても、二種類いる。一つは丸っこい頭を持つデンキナマズ。

もう一つは細長い吻を持つロングノーずデンキナマズの二種類だ。

最大70cm程度、ロングノーズ種で90cm程度という。

 

どちらもよく輸入されており買いやすく飼いやすい。

 

あまり泳ぎ回らないので60cm水槽でもかなり長期間飼育できる。もしうまく大きくなっても90cm程度の水槽で充分だ。

 

現在手元にいる個体は飼育開始から6年経過しているが120cm水槽で飼育していて30cm程度でとまっている。

特別餌を絞ったわけではない、少々控えめにしただけだ。

 

水温は26度前後がいい。ただし10cm以下の幼魚を飼った場合は28度程度でしばらく飼い15cm程度までは一気に育てる。そうでないと体力が少なく、少々の病気で死ぬことがある。

 

餌は基本的に慣れれば何でも食べる。幼魚には冷凍のアカムシから餌付け、沈下性の人工飼料に慣らす。心配要らない。これまでに売り払ったものも含めて6匹飼って、一度も失敗したことがない。

ウチで出すものは人工餌に餌付いてから出しているんでご心配なく。

今現在手元にいる個体など、コイの餌で育てた個体だ。

 

水質は弱酸性から弱アルカリ性までゆっくりと慣らせば問題なく飼える。

砂を掘り返すので底面式フィルターは向かない。

水中に手を入れないという意味でも上部式フィルターがベスト。

ここに少しサンゴ砂を入れておくとよい。

 

適度な長さ・太さの塩ビ管や陶製の土管を入れて隠れ場所にしてやる。

ただしどちらも一つ筒問題がある。

塩ビ管は丸いので安定しないこと。少量のシリコン樹脂で水槽の底に固定してしまえばいい。

陶製の土管は暴れて水槽にぶつかったときに水槽が割れる恐れがある。これも固定してしまったほうがいい。

 

最後に危なっかしい要素はとにかく電気。

いくら電流のA数が少ないとはいえ最大で450Vだ。かなり痛い。

5cmほどの稚魚でもかなり痛い。

 

よって、直接振れたり水の中に手を入れているときに刺激しないように細心の注意を払う。

 

コケはマグネットクリーナーで落とすなど、ちょっと気を回せばそういった方法はいくらでもあるはずだ。

 

混泳は全く無理とも言うが、全く不可能というわけでもない。現在行き場を失っている最大サイズのオスカー・レッドテールキャットとタイガーシャベルノーズキャットの交配個体と同居していて、過去にはセルフィンプレコとも同居していた。

 

全く無理とも言われているのには違いないから、実行するかは各自の判断に任せる。

 

 

 

ビッグマウスキャット    

 

 

ビッグマウスキャットは学名からワラゴーレーリーやアジアンビッグマウスキャットとも呼ぶ。

スマトラなどに分布し100cmほどになる。

 

なんだか姿を見ていると日本のナマズに近く、変り種ばかりのページでちょっとほっとする?

飼育には120cm以上の水槽を用いる。

 

飼育は容易で、中性付近を保ち水温は25度前後。

 

餌には肉食魚用の人工飼料、金魚などの小魚・冷凍した魚など動物質のものなら基本的に何でも食べる。

 

皮膚が弱く白点病や水カビ病にかかりやすい傾向がある。

飼育当初は28度付近の水温とする。

 

混泳は比較的容易で、口に入らず本種を攻撃しないようなものならとりあえず問題ない。

 

繁殖や雌雄の判別方法は未だ聞かず。

 

オーネイトキャット

 

 

     

 

セネガルのナイル水系ニジェール水系に分布する。ポリプテルスの生息域とかぶる。

 

最大50cmほどになる大型ナマズ。個人的には中型だと思う。

絵図に挙げたのは褐色地にグレーの斑点が入るナイルオーネイトキャット。

このほかに亀甲模様が入るオーネイトキャットがいる。

 

描き分けるの忘れてた。

 

下向きで、体の割りに小さな口を見て察せられるように、ベントス食性。

水底に沈む餌で餌付ける。

餌付けでは特に困らない。まず人工餌で問題なかろう。食べないときはアカムシなどで餌付ける。

 

水温は25度程度を保つ。水質は中性を保つ。大型魚ゆえに一部にサンゴ砂を入れて、多少なら弱アルカリ性の硬水に傾けてしまっても差し支えない。

 

飼育下では35cmほどで止まることも多い。飼育には90cm以上の水槽を用いる。

薄く細かい砂利や砂を敷くと落ち着く。

 

ただし厚くならないように注意。厚くなると、そこで雑菌がわき、エロモナス症などを引き起こして厄介だ。

 

混泳は本種はおとなしいので、大型魚の中では容易なほうだ。ただ、ポリプテルスやプレコのように、生活圏が重複するものは避けたほうが賢明。当然、本種を攻撃しうる気性荒いものも良くない。ダトニオやオスフロネームスグラミー・ティラピアブティコフェリーなどの大型シクリッドなどがいいだろう。

 

繁殖の例は未だ聞かず。

 

 

 

 チャカチャカ

 

 

チャカチャカはインドに、チャカバンカネンシスはインドネシアに分布する。

もう一種類いたがとりあえずな前を思い出せないくらいなので、殆ど出回らない。思い出したら書いておく。

 

人を食ったような名前だが、単に学名のChaca chacaをローマ字読みしただけ。

名前にインパクトがあるが、姿も充分一度見たら忘れられない。

これじゃあねえ、色をつけるとわけが分からなくなるのでとりあえず着色しない。

 

この大口から、英名ではフログマウスキャットフィッシュと呼ばれる。

ちょっとうまいこと訳すと「がま口なまず」だ。なるほどという感じだ。こんな和名をつけて欲しい。

 

流木や枯れ葉に擬態して、短い触角を動かして小魚をおびき寄せて食べる。

 

最大で20cmほどになる。

背びれの刺条が硬くとがっており、よく漁師が踏んづけて大怪我をするので非常に嫌われている。

 

色はチャカチャカの方が明るい茶色で、チャカバンカネンシスのほうが赤みを帯びたこげ茶色になる傾向があるように思う。

姿を見ればすぐに察しはつくと思うが、流木や枯葉に擬態しているので、当然環境に合わせて濃淡が変わる。

 

水槽は60cm程度のものを使う。殆ど動き回らないので、45cmでもいいかも。

また、砂や細かい砂利を必ず敷く。ないと落ち着かない。

 

水質はチャカチャカは弱酸性から弱アルカリ性まで適応するが、チャカバンカネンシスは弱酸性の軟水のほうがいい。

 

水温は25度程度。見ての通り鼻上げをできるような体形ではないので、酸欠に気をつける。特に夏場は濾過装置とは別にエアレーションしてやるといい。

 

餌はまず生餌しか食べない。ただ、個体が小さいからといってメダカを与えるのは早計だ。メダカは上層部を泳ぐので、チャカチャカが捕まえられない・・・

そのような時はネオンテトラを与えるほうがいい。

 

ドジョウは最適だ。特段硬いパーツがなく、水底で餌を探すので、チャカチャカの餌にはぴったりだ。ただし単食は避ける。

 

時間は非常にかかるが、人工餌にも餌付く。沈下性の肉食魚用の餌を与えるといい。

 

水カビ病にかかりやすい気がするので気をつける。

あまりに動き回らないので飼っていることを忘れることすらある。

存在を忘れないことが飼育成功の秘訣だ。いや、冗談ではなく。

 

繁殖例が日本でもある。

60×45×45cm水槽で5匹ほどを飼い込み、上に挙げたような環境で複数の流木を入れて、隠れ場所を作る。

仲の良い二匹が出たら他の個体を取り除き、以降水温を一日に1度くらい上下させる。

こうして環境の変化を作り出してやると刺激になり産卵する。

オレンジ色の粘着性の強い卵を産む。

稚魚は成魚と違い水中を泳ぎまわる。

しばらくはブラインシュリンプで育て、1cm程度になったら刻んだイトミミズを与えて育てる。

 

 

 

オトシンクルスの仲間

 

 

 

オトシンクルスの仲間はいづれもプレコと近縁なロリカリアの仲間である。

アマゾン川とその周辺の河川の浅瀬や止水域に棲む。いずれも5cm程度の小型種であり、性質はおとなしい。

 

水質は弱酸性差から中性を維持し、水温は25度前後で「安定」させる。

また、他のロリカリアやプレコ同様酸欠と高水温に弱い。これには気をつける。

 

この仲間は「苔取り」のためにやたら多く輸入される。特にヴィッタータスが多い。飼育は容易と殆どの飼育書に書かれているが、魚の扱いに長けているはずのショップですらバタバタと死んでいるのをよく見かける。

 

特に一つの水槽に大量に詰め込み、流木だけ入れているというような環境ではなおさらだし、そういった環境に置かれているケースが多々多々ある。

 

店でこのありさまであるから、購入して行ったお客さんのところでどうなるかは推して知るべし。大抵死なせているはずだ。

 

この原因はオトシンの食性をそもそも理解していないから起こる。

確かにコケの除去能力は高い。コケを確実に食べてくれるから間違いなく肉食とは言えない。

しかし、オトシンを一度でも飼ったことのある人なら、死んだ魚に鈴なりになって群がっている姿を見たことがあると思う。

 

意外と動物質のものも食べる。

 

そして、近縁なプレコように開発されたプレコタブレットと呼ばれるボタンのような形をした餌になかなか餌付かない。

 

最初に生息する水域を書いたが、このようなワンドに近いような場所は、水草が繁茂し、さまざまな生物がいる。溜まった泥には多くの微生物がいるし、水草の破片、コケ、生き物の死骸など食料はいくらでもある。こういった場所だからこそ、他の生き物も多く集まって来るのだ。

食料で八方塞になっているような生き物をいきなり食料がろくにない、場所に入れたらたちまち飢えるのは自明の理だ。

 

オトシンは極めてベントス食に近い雑食の生き物と思って取り掛かれば失敗は少ない。

 

こういったわけで、まずは食料の切れない水槽を作り出すのが前提となる。

それはただ餌をバカの一つ覚えのように与えるのではない。

 

まずは、何週間場合によっては何ヶ月間かけて水を完成させ、安定した環境を作り出す。一週間や二週間で安定はしない。それは最低限必要なバクテリアがいるだけだ。

 

密度は低め。水20リットルにオトシン1匹程度に抑える。他の生き物を入れてもかまわないが、食性が重複するものは避ける。

そして水草を多く植えるなどの工夫を凝らし、コケがあまりに綺麗にとられているようなら湯がいた小松菜などを沈めて与えておいたり、食べやすいような大粒の沈下性飼料を与えておいたりして、とにかく飢餓を防ぐ。

 

こういった場所ならオトシンが餓ることなく育つ。

95年くらいのアクアライフにオトシンクルス・ネグロを殖やしていた方が載っていたがここではブラインシュリンプをしっかり食べさせていた。こういった餌の違い、すなわち餓えない環境が構築できていたからこそ殖やせたのだ。

 

オトシンは水草を繁茂させている水槽で勝手に増えていたという話を時折聞く。

そういった場所では先に書いたように食料が不足することが少ない。

繁殖に当たってはまず「マトモに飼い込む事」から始める。

もし順当な水槽なら、先に挙げた密度より若干高くすることはできる。

5匹も飼えばペアができるだろう。

 

しっかりオトシンが生きていける環境であれば、そのうちに増えるという。稚魚のためにも、産卵で体力を失った親を太らせるためにもブラインシュリンプを使うのは非常に有効と思われる。

また彼らは厄介な巻貝のコケを食べてくれる。コケも食べるし、巻貝の卵も食べてくれる。そして、枯れかけた水草も大分始末してくれる。

 

非常にありがたい存在であるから、無駄に「消費」してしまうようなことなく、しっかり飼ってもらいたい。

 

 

 

 

トランスルーセント

 

 

タイの湖沼に生息する小型ナマズ。10cm程度に成長する。

何より目を引くのはこの透明な体。骨がはっきりと見える。

 

そして内臓が非常に小さくまとまっている。これは透明な部分が大きければカムフラージュ効果が上がるためにこのようなつくりになっている。

 

ということは、当然胃も小さく食いだめが出来ないので、一日に2度以上の餌を与えるのが飼育のコツ。

 

ちなみに透明な体は弱ったり、死ぬと白く濁る。

 

非常におとなしく、小型魚とよく混泳される。群れを成す性質があり、複数の飼育を強く推奨する。そうでなくても環境に慣れないうちは物影に潜んでいることが多い。

 

また、とにかく浴白点病にかかるため、飼育始めは28度から30度程度の水温で維持する。購入時も白点病になっていないか、体が濁っていないか必ず確認する。

 

これは水草によく合う体でも、組み合わせられる水草は限られるということでもある。

 

水草を植えた水槽で薬品を使って治療をするときはマラカイトグリーン・過酸化水素水で治療する。他の薬品では水草を枯らしてしまう。

 

白点病にさえ気をつければ飼育は特に難しくない。

粉末やフレーク状の人工飼料に比較的すぐに餌付く。

 

アジアクリスタルキャット

 

 

東南アジアに分布し、時折輸入されてくる。大きさは4cm程度。

トランスルーセントに比べると透明感は劣るが、白点病に罹りやすいとか言うこともなくこちらのほうが飼育しやすい。

 

水草を傷めず小型魚を襲うこともない。透明感がある魚を水草を入れた水槽に入れたいといわれたら、むしろこちらを勧めたいくらいだ。

 

クリスタルキャット

 

 

これはアマゾン川に生息するナマズで8cm程度に成長する。アジアのクリスタルキャットはおとなしいが南米のクリスタルキャットはわけが違う。こちらはかの悪名高きカンディルの仲間で、小魚を襲う。

 

はっきり言ってここで挙げた透明なナマズの中では最も透明感がある。

飼育はしやすいが、ほかの魚を入れることができない。

 

飼育場の注意点は特にない。

 

 

シノドンティスの類

シノドンティスの類はいずれもアフリカの河川に分布する。

特に有名なのがサカサナマズで、逆さになって泳ぐことからよく知られている。かわいらしいこともあって大量に輸入されている。

一説には水面に浮いた餌を食べるのに特化したためとも言われる。

まあ、考えてみればそのくらいしか思いつかない。

 

サカサナマズ以外の種は積極的に逆さになって泳ぐようなことはない、時折見ることが出来る程度だ。

水底の餌を漁る時は当然正常な姿勢をとる。

現地ではよほどにごった水に棲むのか、ヒゲは枝状に分かれる。

 

この仲間は基本的には飼育しやすい。いくつかの種で特性が違うのでその点は考慮する。

 

多くの種で水質は中性から弱アルカリ性に保つ。

 

あまり古い水を好まないのでその点ではプンティウスなどのコイのようなものとは相性が悪い。お互いに問題ない中性付近を保つようにする。

 

水質といえばこの仲間はちょっと変わっていて鉄分を多く含んだ水を好む傾向にある。鉄分が多いと状態が良いことが多く、隠れ場所に同じような長さ太さの塩ビ管とさびた鉄の缶の底を抜いたものを入れておくとほぼ間違いなく缶のほうに身を潜める。

 

水温は23から28度を保つ。

 

餌には沈下性の人工餌やアカムシ・イトメなどを使う。餌付け易くたいていのものはすぐに食べるようになるので特に心配要らない。

 

この仲間には目立った鱗がない。よって皮膚が弱くエロモナスや白点病に比較的掛かりやすい。この点には注意が必要だ。

 

 

サカサナマズ

ナイル川に分布し普通8㎝程度に成長する。普通と書いたのは小学生のときに飼っていた個体が12㎝ほどにまで成長した。

 

水質は中性から弱アルカリ性を保つ。ただしこの種は適応力が強いのでゆっくり慣らせば弱酸性の水でも飼育できるので、水草を植え込んだ水槽でも飼育できる。もっとも環境に慣れるまでしばらく掛かるので、その間サカサナマズの姿を見ることはなくなるだろうが仕方がない。

 

 

 

フェザーフィンシノドンティス

ナイル川に分布し、最大17cmほどになる。

フェザーフィンの名の通り、背びれの縁が櫛状によく伸張する。

濃灰色の体に黒い水玉模様が入る。

飼育方法は他のシノドンティスに準じ、非常に飼いやすい。

大量に輸入されてくるので、現在最も安価なシノドンティスとなっている。

大きくなってからが見ごろだから、小さなころにはコリドラスを飼うような感覚で、残飯処理にでも使うといい。

 

 

シノドンティスマルチプンクタートゥス

この種は15㎝ほどに成長し、フロントーサなどと同様に、タンガニイカ湖に分布する。

よって飼育には弱アルカリ性の硬水を使う。濾過槽や砂利にサンゴ砂を混ぜてやればいい。

 

この種は輸入されてくるものがヨーロッパ経由で現地採集のものが殆どで、従って価格も高めだ。

 

混泳は同種での相性は悪くない。同種を複数飼ったり、同じタンガニイカ湖のシクリッドと混泳させるといい。

ただし、塩ビ管や岩組みなどを使って隠れ場所は多くとってやる。

 

 

繁殖は変わっていて、マウスブリーディングをするシクリッドに托卵する。

現地での托卵相手としているシクリッドが殆ど輸入されてこない。

しかしピーコックシクリッドと飼育していたら「成功していた」という例もある。

ある程度の条件を整えておいて、偶然に頼るしかない。

 

シノドンティスアンジェリクス

コンゴ川に分布する最も美しいシノドンティスの一つで、最大で20cmほどに育つ。

サカサナマズなどよりは若干細長い感じ。

 

濃褐色から黒色をベースに、薄い黄褐色から白色の水玉模様が入る。

この模様は同じ柄がまずないというくらい個体差が激しく、密に入るもの大粒で数が少ないもの、中にはつながって棒状の模様を持つものなど十人十色だ。

 

45cm程度の水槽を並べてコレクションする人もいる。

 

飼育に当たっては他のシノドンティスと変わりないが「水槽を並べてコレクションする」といったのが最大の注意点。

 

同種では激しく争う。ただし他の魚を襲うことはあまりない。

全く一匹で飼うというのもなんだから、食べられにくい大きさになるブラックテトラやドワーフグラミー程度の大きさの小型魚を少数混泳しても面白い。

 

 

ピメロドゥスの類

ピメロディアやピメロドゥスと呼ばれるグループはいずれも流線型の「かっこいいナマズ」である。どの種も南米に分布する。

 

この仲間は体形から察せられるように、よく泳ぎ回り、酸欠にも弱いほうだ。

水槽は可能な限り大きなものを用いる。

 

よく泳ぎ回るというか、よく疲れないなと思うほど泳ぐ。昼夜を問わずだ。

まるで泳いでいないと呼吸できないマグロのようだ。

これで赤身の魚ではないから不思議だ。

 

どれも性質は温和で、混泳相手を傷つけるようなことはまずない。

 

雑食で、人工餌もほとんどの物を口にし、個体の大きさにあった小魚やアカムシ・イトメといった生餌も食べる。

 

水温は26度前後を保つ。先にも書いたが比較的酸欠に弱いので、夏場はあまり高温になり過ぎないように気をつける。

目立った鱗がないので、これも白点病やエロモナスに気をつける。

 

感覚的なものだが、成長は比較的遅いように感じる。

 

 

スピンドルキャット

ナマズの中で最もかっこいいと思う種。

アマゾン川に分布し最大50cmほどになる。この仲間では数少ない大型種。

2012年現在飼っている個体は特別餌を減らすとかいったことをしたことがないのに五年も飼って20cm程度にとどまっている。

 

本来は50cmに達するものなので、90cm程度の水槽を用意する。

この個体のように成長が極端に遅いか止まってしまったような個体が出ることもありえるので60cm程度の水槽からはじめてもいい。

 

飼育に関してはピメロドゥスの総論に準じる。

 

ピクタス

ペルーやコロンビアに分布する小型種で10cm程度に成長する。

この仲間では最もよく輸入される。

3匹ぐらいでまとまった数を飼うといい。

 

飼育には最低45cm程度の水槽を使う。

 

 

ピメロドゥス・アンジェリクス

コロンビアに分布する。ピクタスの地域変種でこちらはピクタスと違い模様が円形に近い。

あまり輸入されない。

 

飼育はピクタスと全く同じでいい。

 

フォーライン・ピメロディア

ベネズエラに分布し、25cm程度に成長する。

ピクタスのような体形に四本の細い暗褐色の帯が入る。

 

白っぽい地に黒い帯が入るので、実際の姿より細く見える。

 

えーと、放送的に大丈夫な表現だと・・・

ああ「ふくよかな人」が黒いパンツを穿き、白いシャツを着て黒いジャケットを着てさらに黒っぽいネクタイを締めれば細く見えるのと同じ理屈だ。

 

ほとんど輸入されないが、時折まとまって輸入されることがある。見つけたときが買時。

 

 

ピメロドゥス・グラキリス

パラグアイに分布し、17cmほどに成長する。

ベージュ色の地に濃褐色の帯が一本は入る。この種はフォーラインと違い本当に細長い。

 

先に挙げた種よりも神経質な面があり、環境になれないと積極的に泳ぎ回ることは少ない。

 

静かな環境と、隠れ場所を用意してやる。

 

輸入量はそれほど多くはない。

よく似た種に、クリスタータとリナミがいるがこれは見たこともない。