熱帯魚図鑑

基本的な飼育方法

はじめに

 

 

 

 

このページでは魚類を飼育するに当たっての、基本的な水槽の設置・「水の作り方」・新しく魚を入れるときの注意点などを書いていきます。一般論・持論ごっちゃになっています。少なくともほぼこの方法で20年以上さまざまな魚類を飼育しています。極端な誤りでなければ訂正はしませんのであしからず。

 

意外と長いです。短めに書いたつもりですが一万三千字を越えています。

 

まったりと読んでください。

 ・基本的な飼育について 

 

 

 

 

 

 

水の中の環境というのは地理的な要因によって大いに変わる。

同じ川でも黄河と荒川は全く性質が異なるし、海へ出たら地中海は世界の平均的な海水に比べて塩分濃度が高く、海草が生えないという環境もあれば、一昔の東京湾のように、味噌汁のように濁った海水で、浜辺にわかめが打ち上げられるというようなものまで差は極端にある。

 

環境は河川なら河川で、海なら海で世界のどこに行っても、違ってくる。

 

しかし、これを模した環境を構築する手順はそうは変わらない。

 

pHが違うとか、水温が違うというのは一見大きな問題だが、基本的な環境の構築については変わらない。

 

そこで ・淡水 ・汽水海水 に分けてその構築の仕方を書いていく。

中に入れたい生物の個々のページを見て、そこにある注意点にあわせて環境を調整していってほしい。

 

なお、ここでは構築する様子が見やすいという理由から底面フィルターを使う。

 

・水槽の準備

 

設置場所は、まず水槽の重みに耐えることが大前提となる。

水槽はかなり重くなるが、10リットル程度の容量のものなら普通は特に心配なく置ける。1㎡あたり180kgは耐えないと、建築基準を満たしていない欠陥住宅となる、この基準ぎりぎりで建てているというのは、よほど廉価な住宅でもない限りないと思われる。

あまり騒がしくない場所、直射日光が当たらない場所、台が安定する場所などを選ぶ。

 

最低なのは畳の上だ。この場合は台の下にベニヤ板を敷くと畳がかびるし、かといって何もしないと不安定になるという最悪の状況。

どうしてもおきたいなら、高さ30cm以内の台にして、せめて転倒しないようにするべきだ。

一応そういう目的で台を作ったことがあるので、作れるには作れます。

 

ベニヤ板を敷いたら、そこへしっかりとした台を置く、台には木製・ステンレス製・スチール製がある。ステンレスは重くて価格も高いがさびたり腐ったりしないのはいい。

木製は使い方を誤ると腐るが、一般的な室内において使う分にはまず腐ることはない。腐るようなら住宅として欠陥があるか、換気によほどの問題がある。

 

また木製は軽くて安く使いよい。よってこれを推奨する。

 

スチールは重いわさびるわでかなり扱いはめんどくさい。価格は安いがとても勧められない。

 

 

スチール製水槽台の末路。海水魚に使っていて中古の中古品をもらって早10年。

通算20年以上使われているであろうものの、条件が悪ければ数年でここまで行くこともありうる。

 

 

 

 

・水槽  水槽にはスチロール製・アクリル製のものとガラスのものなどがある。その長短は飼育道具のほうに書いておいた。メーカーから出されているものでもその品質はかなり変わってくる。数十年使っても壊れないようなものを作るメーカーもあれば、一昔前に騒がれた「ソニータイマー」のように保障期間が過ぎたころに水漏れしたりするような柔な物まである。

 

安いからといって掴まないことだ。

 

 

・環境の構築

 

 

 

 

いよいよ場所を決めて台を設置したら、まずは水槽をよく水で洗う。洗わないと離型剤を水槽に入れることになる。

ただし洗剤は使わない。万が一洗剤を残すようなことがあっては後から入れる生体に悪影響が出る。

30度程度のぬるま湯で洗うこと。スポンジも抗菌加工されていないものを使う。

 

 

 

 

 

再び設置が終わったら、まずろ過装置を入れる、通常の底面式では先にパネルを入れておく。さもないと設置不能になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

その上からよく洗った砂利を敷く。

このとき、パネルを固定しておくために適当な重石を入れておくとよい。

 

 

 

作例ではすぐ隣に「出来上がった水」の入った水槽がある。そこで今回は発明品の水平排水器を使って水を半分移した。

 

 

 

 

 

 

そこへ新しい水を継ぎ足す。このときに塩素中和剤や粘膜保護剤を入れておく。

また今回は、シャワーの出口を「整流」にして、水流を弱めた。このほか、皿を敷いたりビーカーの中にホースを突っ込むなどすれば砂利をかき回さず注水できる。

海水魚や汽水魚を飼う場合はこの時点で人工海水を必要な濃度になる分だけ入れておく。

 

 

 

 

 

 注水が終わったら、ろ過装置を回す。この時点では、砂利を以前使っていたものを使いまわしているので、有益なバクテリアなどで濁る、当たり前だ。

 

 

 

 

ここで濾過というものについて、基本的なことを覚えておいてもらいたい。

そうでなくては、この先に進みようがないからだ。

 

 

さて、バクテリアなどで濁っていて当たり前な匂いがぷんぷんするので先に濾過の概念を紹介しておく。

 

 

ろ過というものには

 

・綿などの目の細かいもので単純に水中を漂うゴミを引っ掛ける「物理濾過」

 

・微生物によって有害物質を分解する「生物濾過」

 

・活性炭やゼオライトによってアンモニアなどの有害物質を吸着する「吸着濾過」

 

これらの三つに分けられる。このうちもっとも重要なのは生物濾過で細菌を使ったものだ。重要なのは、アンモニア・亜硝酸・硝酸塩の濃度をいかに低く保つかということで、飼育に当たって透明度はそれほど重要ではない。

 

 

松平定信田沼意次政権から松平定信政権に移行するときに賄賂の横行した田沼政権の時代を嫌って

 

「田や沼の 汚れた御世を 改めて 清らかにする白河の水」

 

という狂歌があったが清廉潔白すぎた松平定信の「引き締め政治」を嫌って後にこんな狂歌が作られた。

 

 

「白河の 清き流れに 魚棲めず 濁れるもとの 田沼恋しき」

 

 

人にも魚にも綺麗過ぎる環境は良くないのだ。

 

なんと、狂歌を使って濾過細菌の大切さを教化してしまうとはなんと酔狂か!!

 

相手はヒトと種類が違う上に水の中という全く違う世界の生き物、違う生き物の生活環境を人間の尺で計るなど言語道断だ。

 

酒蔵の主人が「麹は黴菌だから俺の酒には使わない」とかいい出したら酒を醸すことはできなくなる。

 

パン屋で言ったら、イースト菌を黴菌呼ばわりして生地に混ぜ込まないようなものだ。

これではナンかタルトしか焼けない。いや、ナンですら乳酸菌を使うわけだ。

 

魚類を飼育する以前にこういった細菌を飼育しているということを忘れないでもらいたい。濾過細菌を上手く扱えない人はほぼ間違いなく魚類をまともに飼育できない。

 

生物濾過で使う濾過材にはとにかくバクテリアをいかに早く多く住まわせるかが重要だ。よってできるだけ表面積の大きいものを使う。

 

普通生物濾過には砂利・セラミックを発泡させて「ちくわ」のような形に加工したリング濾過材・スポンジなどを使う。

 

また、最近ではソイルという土を固めた砂利のようなものを使う。水草を育てるには効果は非常に高いが、薬品の投与することを考えたら安易に使うべきではない。海水魚で起こる問題だが、白点病の治療に硫酸銅を使う、このときにサンゴ砂があるとサンゴ砂は多孔質であるから硫酸銅が残留してしまい何年もの間無脊椎動物を飼育できなくなるなどの問題がある。

ましてや粘土に近いような土ならそういった薬品の残留を考えたらとても勧められるような代物ではない。

また、所詮は土なので崩れてくる。これでは床材を毎年のように変えるため維持費が嵩む。

魚類の飼育を前提とするなら使わないほうが良い。

 

また、生物濾過をするときは、実はつるつるしたプラスチックでも機能することは機能する。ただし立ち上げに恐ろしく時間がかかるので、推奨はしないが例くらいは挙げておく。

 

たとえばストローをよく洗って、5mmくらいに切っておく。これを濾過槽に詰め込んで水を回しておくと、次第にバクテリアによって膜が作られて、半年もすれば濾過材として充分機能するようになる。

 

これを利用したのがドライフィルターで、多くの溝が付いたプラスチック製のボールを濾過材に使う、これをドライボールと呼ぶ。

 

ドライボールをアクリルなどで作った1mから2mほどの背の高い筒に収めて飼育水を上からシャワーのように落とすことで強力な曝気効果によって効率よく生物濾過ができる。水が淀まないので病気が出にくく、メンテナンスもほぼ不要なのだが、あまりに設置スペースを食うことや高価なことからあまり使用されない。これもまともに機能させようとしたら半年は待たなければならない。

 

ここで見られるような膜は他のフィルターでも作られるもので、うまく維持して、濾過槽をかき混ぜないように維持してやれば作れる。ここでは、白点病の原因となる原生動物なども引っかかるので、環境として非常に安定する。こういった環境が作れれば文句なしだ。

 

 

 

物理濾過やは補助的に使うもので、生物濾過だけでは分解の果てに残ったヘドロが舞うことがある。これを濾してして生物濾過の補助をしたり、大きな糞を引っ掛けておいて生物濾過の効率を上げる程度のものだ。

 

これには普通目の粗い化繊の綿を使い、時にステンレスやチタン合金の網を使うこともある。

 

吸着濾過は何かの拍子に急激にアンモニア濃度が上がってしまっただとか、水が黄ばんだので透明にしたいとか、そういったときに使い捨てする臨時の濾材だ。ゼオライト・活性炭がよく使われる。麦飯石という吸着性のある石やその粉を溶かした水を使うこともある。

 

さて、濾過についての基本的なことはこれである程度理解できたと思うので、水槽の設置に戻る。

 

保温が必要な生き物の場合は水槽に水を張り、濾過装置の運転を始めた段階で

水温を調整しておく。

 

作例の水槽は温室で管理しているためヒーターを設置しなかった。ヒーターを使うときは必ず横向きにして、砂利に埋めないで使う。

 

 

砂利に埋めると熱効率が下がる。この写真のように縦につけると、水が蒸発したのに万が一気づかなかったときに空焚きしてしまい非常に危険だからだ。

 

水草を植えるならこの段階でもかまわない。 

 

 

 

初めて設置する水槽では一日ではなかなかここまで澄まない。これがバクテリアがあるかないかの違いだ。

 

 

必要とあれば照明器具をつける。照明を強化すると上の写真のように違いが出てくる。

 

照明は基本的にはつけるべきで、時間は一日8から10時間。

 

これを超えると、コケが生えやすくなるだけなので、お話しにならない。

照明を点灯しておくのには、魚に昼夜の差をはっきりとつけるためである。

自然に光が差し込むのであれば、あまり問題はないが、

一日中薄暗くては、いずれ色落ちしたりと何がしかの弊害が出てくる。

 

また、当たり前だが、濾過装置は特別な理由がない限り24時間運転だ。

途中で止めたりすると、バクテリアが酸欠になり、せっかくアンモニアを亜硝酸塩から硝酸塩にまで変換したのに、還元してまた亜硝酸になってしまう。

 

ここまでは水槽で魚類を飼うなら共通である。

 

 

淡水編 

 

 

 

 

ここで挙げる3つの水の中でもっとも安定しやすく扱いやすい。

 

先に設置方法を書いたのであまり書くことがなくなってしまった。 

 

さて、濾過装置をセットしてバクテリアの自然発生を待つとき以外は必ず注入する水には塩素中和剤を入れる。

入れておかないと積極的にバクテリアを殺すことになる。

 

バクテリアを入れておかないと水がなかなか完成しない。

これは1日で水がやたら清んだ事例を見てもらえばすぐに納得が行くだろう。

 

自然発生を待っていては、最低一週間はかかり、それでも少数づつしか魚を足していけない。

数日待てば飼えるなんていうのは、まとまった数を飼おうと思ったら信用してはいけない。

 

特に金魚では160リットルの容量の水槽ですら体長5cm程度の朱文金を十数匹入れただけでも水を作り始めて数日くらいだと、アンモニア中毒を起こして平気でバタバタと死んでいく。ましてや一般的な60リットルの水槽ではどんなに水を入れても56リットルにしかならない。これでは簡単にアンモニア中毒を起こすのは目に見えている。ちなみにこのとき測ってみたら6mg/リットル以上もあった。弱い魚なら下手すれば即死しかねない濃さだ。

 

 

 

すでに作ろうとする種類の水が出来上がっているなら、その水槽のろ過剤を新しく水を張った水槽で洗う。これで一気にバクテリアを移植できる。

そうでなければ、出来上がっている水槽のろ過材を買ってくる。

 

濾過装置は汚れ始めてからが本領発揮というわけだ。ちょっと茶色くなったから交換する・・・などと頻繁に濾過材を交換したり、洗っていてはできる水もできやしない。

 

バナナは茶色くなると売り物にならないが、茶色くなってからでないと食えたものでないようなものだ。

ほら、ちょうど濾材も茶色くなったころが使いどきだし。

 

 

  

 

 

これは、濾過装置の一つを洗ったときの水。これだけ汚れてくれてれば、このとぎ汁を新しい水槽に流し込んでしまえばいい。

また、右側の写真は上部式濾過装置のマットである。これをすすいだ水や、このマットそのものもを流用するのもいい。

 

 

このように生きている濾材をすぐに用意できるようにするために水の種類ごとに特定の水槽だけ砂利を多めに入れてあります

 

ほかにも、バクテリアの濃縮液をパックしたものが売っているが「ミドリフグ飼育セット」と称して人工海水を同梱しているのに、同梱されているバクテリアは淡水用という極めて間抜けな商品も存在する。

正直パックされたバクテリアなど小学生のときに使っていたくらいでまず使うことなど無い。

 

というわけで注文以外では店に置きません。

 

水が完成するまでは、ろ過装置を稼動するのとは別にエアーレーションして酸素をより多く溶け込ませる。

溶存酸素濃度が高いことでアンモニア等汚れを分解するバクテリアが繁殖しやすくなる。

 

ガンジス川の水が極めて早く有害物質を分解してしまうのも溶存酸素量の高さによるもの。ここでは通常の河川の約25倍の速さで老廃物の分解が進む。

巡礼者が沐浴のために下水が流れ込む近くに入り、そこの水を飲んで中毒を起こさないのは何もその環境に慣れているからだけではなく、水が信じられない速さで浄化するからだ。

 

 

バクテリアを移植すれば少数なら当日からでもギリギリ魚類の飼育が可能な水が出来上がる。

 

モルミルスのように例外的に餌切れに弱い生き物を除いて、餌は翌々日以降ごく少量ずつ与え、必要最低限以上水を汚さないようにする。

 

立ち上げたばかりのときは一ヶ月程度はよほどの水質の急変でもない限り水を替えない。十分にバクテリアが発生・定着して、濾過槽が「十分汚れてきて」からはじめて弄る。

綺麗過ぎるウールマットなど、糞濾しにしかならず、濾過槽で邪魔になるだけだ。

 

また、立ち上げたとき数日は水が白濁することがある。

これは大抵バクテリアが一気に繁殖して定着せずに水中に漂うことで濁るのでこれは放っておく。

 

ある程度濾材に汚れが付いてくれないと澄まない。

そのうちに水は澄んでくるが、ここで下手に手を出すとろくなことにならない。

 

砂利の洗い方が足りなかったときは泥が舞うことで濁る。数日で汚れが引かないときは、水を替えてしまう。

めったに無いが水を換えても濁りが落ち着かなければアクリルCという薬品を投与する。これは水中を漂う泥などの粒子を粒子同士をくっつけて大きな粒子にして濾過槽に引っかかりやすくするもの。ただし淡水でしか使えない。

 

通常の管理は、早くて毎週。遅くて数ヶ月に一度水を替える。

このときに同時に濾過槽を洗うとバクテリアが全滅する。

そこで水換えと濾過槽の掃除を別の日にずらすか、バクテリアを殺さず掃除する策を使う。

 

それには作例で使っている底面フィルターがぴったりというわけだ。

換水ホースを使い、濾過槽のヘドロをとりつつ水を替えてしまう。しかもこの「掃除」に関しては水槽内の水を使うだけで完結するから、バクテリアにほとんど被害は無い。

 

後は水温をあわせた水を注水するだけ。このときに必ず塩素中和剤を入れる。

実のところ、塩素の性質上ある程度細菌などがあったり、微粒子の溶けた水に塩素が溶け込んでもその細菌などの浮遊物にくっついて無害化してしまう。

こういうわけで、実は塩素臭い水というのは実は綺麗な証になるのだ。

 

そんなわけで、水替えで三分の一ももとの水が残っていれば、水道から直にホースを突っ込んでも魚自体にはたいてい問題ない。ではなぜ塩素を中和するのかというと、バクテリアを守るためだ。

 

 

 

また、よほど何か厄介な病原菌を拾ってきて蔓延させたので丸ごと水槽全部を洗うというわけでもなければ、水槽を丸ごと洗うなど愚策も愚策。

バクテリアが復活するまでどうするの?

 

ちなみに、もし病気の蔓延などで丸洗いして消毒するときは沃素の使用を薦める。イソジン五倍ぐらいに希釈した溶液を霧吹きでかけて乾かす。

乾くときに沃素により殺菌作用は強くなるので、湿っていてはかけても意味があまり無い。

終わったら、塩素中和剤をかけてよく洗い流す。

 

塩素中和剤はチオ硫酸ナトリウムでできていて、これは塩素だけでなく、青酸カリやヨウ化カリウムも中和する。

 

初期のコナンの話にこんなものがある。

ネタバレになるが、90年代の単行本なので時効ということで。

 

金を数えるときに親指をなめる癖のある社長を殺すために、青酸カリを仕掛けた。遺体発見後に犯人が現れてガス焜炉のつまみに仕掛けた青酸カリを、チオ硫酸ナトリウムをしみこませたハンカチでふき取った。こうして証拠隠滅を図るものの、そのハンカチをまだ犯人はもっていた。そこへコナンの指示でヨードチンキをかけられて、染みないということで証拠品が出てきてしまい、言い逃れができなくなり自供して事件は解決する。

 

というものだ。

 

 

 

 

特殊な淡水

 

・アルカリ性の水

マラウイ湖やタンガニイカ湖などのpHが高く、硬水域に生息する、生き物に使う。

pH高めとか硬水の注意書きの出ているものはサンゴ砂を混ぜてpHの調整をする。サンゴの骨格のカルシウム質などが溶けて水質をアルカリ性に傾けていく。

 

サンゴ砂は多孔質なので、ろ過材にも適している。

ただし溶けていくだけあって徐々に減っていく。

確認している例を挙げると肉食魚を飼っている比較的酸化しやすい水では約20リットルあったサンゴ砂が溶けて8年で半分以下にまで減った。

 

とはいえ、極端に少ない量しか入れてないというわけでもなければまずなくなる心配はさしあたって無い。

 

水を替えるときなどはあらかじめサンゴ砂を入れた容器に水を張って、エアーレーションして数日置いた水を使う。すぐに使いたいときはpH調整剤を入れてpHを高めにする。淡水魚での目安はおおむね7,58である。

 

また、適水質がアルカリ性というわけでもないのにサンゴ砂を入れることがある。これは大型魚などを飼っているときに、一気にpHが下がる要素がそろってしまったときに緩衝材になるために使う。

 

殆どの魚類の飼育自体には使っても差し支えないが、水草は育たなくなる種類があったり、水質にうるさい種類では産卵しなくなったりして使えない。

入荷直後のチョコレートグラミーとか、このあたりの魚に使うのは危険極まりない。

 

・青水 

 

 

熱帯魚の用語ではグリーンウォーターという。

強い日光を浴びて藻類が繁殖した水だが、この青水の利用価値は大きい。

まず、植物プランクトンが大量にいるので老廃物を肥料にしてくれるので基本的には水をあまり替えなくてすむ。

 

植物プランクトンが豊富ということは動物プランクトンもいるので、小型魚の繁殖のときなどには青水があるかないかがものを言う。インフゾリアを沸かすときのベースに使ったりする。

植物プランクトンの宝庫なので、赤色の薄くなった金魚はここへ入れておけばたいてい色を取り戻す。

丹頂などを入れたら、長くおきすぎると白い部分が少し黄色くなるくらいに色が変わる。

また、屋外飼育の越冬も青水があればかなり楽になる。

粘土が若干あがるので水温の変化が少ないためだ。

 

メンテナンスは、時折目の細かい網でたまった老廃物を取り除き、蒸発した水を継ぎ足す程度。

 

こんなに便利な青水も二つ欠点がある。

ひとつは夏に光合成が過剰になると、酸素の気泡が魚の鰭の中にたまりガス病と呼ばれる症状を出し、ひれが腐る。

これはエアーレーションを強くして余分な酸素を放出させればそのうち直る。

 

もうひとつは冬の間に青水が濃くなりすぎると、コスティア症に感染する。特にどうなるということは無いが、感染箇所が黒くなってしまう。

これは青水が濃くなりすぎることを防げば解決する。つまり冬でも少しは水を換えてやればいい。

 

 

 汽水・海水編

 

 

 

 

汽とは蒸し器から沸きあがった水蒸気が冷めて滴り落ちる水を表す文字で「水気を帯びる」という意味である。水気を帯びた水とはなんぞや?となるが、海水に比べて水気を帯びているという意味である。

 

さて、文字の意味からも汽水というのは基本的には薄い海水ということになり、その管理方法はどちらかというと海水に準じる。

そこで汽水・海水という括りにした。

 

海水魚の水槽のセット手順など基本的なことは、淡水と変わらない。しかしバクテリアが充分に繁殖するまでが非常に遅いのが厄介だ。

 

「海水魚を飼い始めて一週間程度で水が安定してるのにやたら死にます」それ、安定してませんから。

 

 

海水や汽水では、淡水以上に強力な生物濾過が求められる。

よって飼育密度も、淡水よりぐっと低く抑えたほうが良い。

 

汽水は淡水に比べればはるかに安定が遅いが、海水に比べればはるかに早い。しかし極端に薄い汽水でもなければ、海水のバクテリアを流用できる。

 

既に海水を立ち上げて汽水を作るのもその逆も、手持ちの水槽からバクテリアを流用してしまえばよい。ものは考えようだ。

 

海水や汽水ではpHが高いので淡水に比べて魚が出した尿が有害化するのが早い上にバクテリアがなかなか増えない。

自然発生を待っていたら半年以上平気でかかる。

 

そこで出来上がったろ過材を移すことがほぼ必須となる。

 

これでも一ヶ月近くはかかってしまう。

 

そこで、わざと水を汚してやる。

一番簡単なのはフライやから揚げにするようなアジとかそのくらいの大きさの小魚を一匹放り込んでおく。アジやイワシのような海水魚を使う場合は余計な雑菌を入れてしまわないように必ず冷凍してから入れる。

この死骸がアンモニアなどを作り出して、アンモニアを餌に亜硝酸を生成する細菌、亜硝酸を餌に硝酸塩を生成にする細菌を増やす基にする。 

 

さっさと何か生き物を入れたいなら、小魚の死骸をいれずに海水対応させたモーリーの仲間でも入れてしまうのが手っ取り早い。油膜や藻類も食べてくれる。

 

海水というのは場合によっては純水で作る。そうでなくても一度純水のように水道水中に含まれる「余計なもの」に膜を張り、純水のような状態にしてより海水に近い人工海水を作るためにマスキング剤を使う。

1から立ち上げる場合本当に無から細菌を増やしていかなければならないので、出来上がった水槽からのバクテリアの移植を強く勧める。

 

また、立ち上げの間は汽水も海水も濃度を薄くする。

こうすることで、早く立ち上がる。

汽水なら海水の三分の一程度の濃度で始めて、いざ魚を入れるときに必要な濃度に調整する。

 

海水では1,016ppm程度で立ち上げ、魚を入れるころに1,023ppm程度に上げる。

 

このように手を尽くしても安定してくるまでには数ヶ月はかかってしまう。

 

なお、汽水魚はたいてい幼魚のころは薄い塩分濃度、大きくなったら濃くするというのが定石。薄くても四分の一海水程度の塩分濃度はほしい。

種類によっては海水にまでするものもいる。

 

特にアカメはこの塩分濃度の調整が面倒で、これを誤ると突然死することもある。

 

海水魚は輸送直後などは少し薄めの1,020ppm程度にして浸透圧による負担を減らして養生させ、これが済んだら1,0231.025ppm程度まで上げる。

 

通常の管理は淡水に準じる。ただし塩ダレによって塩分が水槽の外に出てしまい、真水を足すだけでは塩分濃度がどんどん下がるので時々比重をチェックする。

 

魚類だけで飼うときは白点病の治療などに銅イオンを使うが、無脊椎動物を一緒に飼う場合は使えないので要注意。

 

特殊な海水 

 

海水版青水 

 

 

これを作るのは意外と難しい。これ単体では完全な脱窒ができるわけでもないし、夏場は高水温が悩みの種。淡水の青水ほど使えるものでもないが、海水魚の繁殖を考えたときにはこれでクロレラを作り、このクロレラを餌にワムシを作る。

グッピー・ブラックモーリーなど一部の卵胎生メダカはこの水で繁殖させると恐ろしい勢いで増える。

なお、モナコ式と、屋外飼育については別頁で。

 

 

輸送後のトリートメントについて

 

 

 

養魚場からもってきた場合や、輸入している問屋ではどんな病原菌を拾ってくるかわからない。

 

「そこ」で大丈夫でも「ウチ」ではうまくいかなかったということもある。

輸送した後、どんなに気をつけていても、細菌は目に見えないのだからこれに気を使うのは当たり前だ。

 

そこで寄生虫の駆虫や病原菌の殺菌、さらに輸送で消耗した体力を取り戻すなどの措置が必要となる。

 

下手をすればバタバタと倒れていくのに気づかないというとんでもない事態まである。比較的新しく知られて知らなかった病気とかはまだ仕方ないにしても、強い伝染病に感染した生き物を気づいているのに売るというのはもうまともな店ではない。

だが世の中もっととんでもないものがある。それが次の事例・・・

 

 

・参考までに某店での信じられない嘘のようなホントの話

 

あるときネオンテトラがネオン病にかかった。もちろんまともなトリートメントはされていない。ところが発見したとき店長不在で、殺処分もできずに挙句の果てにお局バイトが「見た目が悪いから~」の一言でなんと一匹ずつ死ぬのを待って取っていけと。

 

ネオン病は飛沫の一つですら隣の水槽に感染しうる病気である。そこで使うたびに網から手まで徹底消毒していかなければ危なくてしょうがない。

当然ほかの作業がまともにできない。

 

案の定こんなアホなことやらせて、「見た目が悪いから~」の一言で水位を下げて飛沫による感染の拡大を防げず、周囲の水槽のカラシンは翌日には全滅していたというまったく洒落にもならない店がある。

 

もっと洒落にならないのは、この状態のネオンテトラを平然と売ったということだ。あまりにあきれて、この月に辞めた。

  

さて、これだけ書けば輸送後の態勢の立て直しというのがいかに重要かわかってもらえたかと思うので本題。とりあえず普段の手順を書いてゆく。

 

1・水温と水質に慣らすためにビニール袋ごと浮かべる。

 

 

おおむね30分程度、あまりに温度差があるときは数時間かける。

次に、水槽の水を袋に少しずつ入れる。一応サンプル写真なのでコリドラスのいるところにレッドスネークは入れてない。コリドラスファンのかたがた、ご安心を。

 

 

 

次に袋を開け、水槽の水を15分ぐらいかけて袋に注ぐ。エイのように特別に水質の変化に弱いような生き物でもなければ元の水量の倍程度水槽の水を入れておけば殆の場合で問題ない。この際は袋の水が水槽に入らないように気をつける。

この作業が終わったら、魚のみを水槽に入れる。

 

 

水質変化に弱い魚は、この写真のように、コックつきバケツを使いチューブでゆっくりと水槽の水を注いでやる。

 

ちなみに点滴バケツって名前で、600円です。ベースのバケツはかなり使いやすいです。水換え・水あわせ・濾過槽の掃除・病魚の隔離と、あちこちで活躍しています。容量は8リットル。

 

 

病気の持込が心配なときは、袋の中で魚をイソジンや過マンガン酸カリウム溶液で数分泳がせて消毒する。 

魚種によって使い分けるが、大抵イソジンで済む。
イソジンを海水魚で使う場合は、沃素濃度の低い海水で飼育されていた場合に沃素に対する耐性を失っていて沃素で中毒を起こすことがあるので注意する。

 

2・次に大事なことは魚を落ち着かせることである。

それには暗くするのがよいのだが、ガラス張りの水槽では昼間に移した場合、ビニールシートをかぶせたりしないと遮光できない。

そこで以下の作業は普段夕方から開始としている。

 

光に当てないというのにはもうひとつ意味がある。

それはマラカイトグリーンやメチレンブルーの薬効を落とさないためでもある。

 

3・スレ傷などがありそうな場合、用意しておく水は0.5%程度の食塩水もしくは好適環境水をはなっから用意しておく。

ここには粘膜保護剤を入れておく。2011年に行った実験ではアクアセイフやプロテクトXを使ったところより粘膜保護剤を使ったところのほうが生存率は高かった。 

 

 過マンガン酸カリウムは全般的な消毒と、特にキロダクチルスに効果が高いのでこれを使っている。 
いざ持ち込んだとき、キロダクチルスを持ち込んで白雲病になるほうがよっぽど怖い。 
というか、高校生のころに持ち込んだときにこれが無くて金魚・熱帯魚を5万円分くらいやってしまったことがあるのでキロダクチルスの方がよっぽど怖い。 軽くトラウマ。

ちなみにイソジンは乾燥していくときに最大の効果を発揮する。 
まさかイソジンに漬けた金魚を乾かすわけにもいくまい。  
それでもかなりの効果を発揮する。


 

4・マラカイトグリーンかメチレンブルーとアクリノールの混合薬を投入。 

 

寄生虫がいそうなところはリフィッシュとかマゾテンみたいなトリクロルホンを使った薬剤を併用して駆虫。 

最後に薬品を入れるのは、マラカイトグリーンなどを使った水に必要以上に手を入れるのを避けるため。マラカイトグリーンは使い方を間違えれば人間にも毒性をいかんなく発揮してくれる。

この順序を間違えて、わざわざ新鮮な溶液に手を突っ込むなど

 

どこぞの国の近代化以前の農業で下肥をまいてから田植えをして集団で感染症にかかるというような極めて間抜けなこになる。

 


 

5・ここからは補足。

エロモナスなどほかの病気も怪しげなときは、マラカイトグリーンなどの薬効がなくなったころを見計らってまず殺菌灯動員!!このために移動が簡単な吊掛式にしておいたのだ。 

薬効が無くなってからというのは紫外線を直に当てるので、薬品の変質による有害化を避けるため。 

これでもまだ怪しいor明らかに感染している場合はイソジンを添加する。

 

一応この手順で殆どの病気を持ち込むことはなくなった。

 

なお、消毒には余り複数の薬品を同じ水に入れてしまうのは好ましくない。

そこで、投与する薬剤を少数に絞ったほうがいい。

そうなると、グリーンFゴールド やマラカイトグリーンとアクリノールの混合薬などがいい。

パラザンの主成分はオキソリン酸でグリーンFゴールドの主成分はサルファ剤だから、すれ傷への効果も考えて、グリーンFゴールドだけで十分。この二つの成分はエロモナスに有効で特にオキソリン酸はエロモナスによる感染症への特効薬ともいえる。 

 

しかし、オキソリン酸は高価で試薬としても10gで15000円とか言う結構ふざけた値段。 
観賞魚用ともなればg単価はどんどん上がる。 
ましてや結構強い薬なので症状も出ていないのに特効薬をばら撒く必要はない。 
水中に少々漂っているくらいならグリーンFゴールドで充分だ。 
過剰な薬剤の投与は内臓への負担にもなる。 


ほら、ここに薬剤の過剰摂取で肝臓壊した人がいるしw 

 

これが普段行っているトリートメントで、一度様子を見ただけのものを出すにはこのぐらいするのが当然である。

 

全部とは言わないが・・・

 

    水温水質あわせ

    有益な細菌を移植するとき以外は買ってきたときの袋の水は水槽に入れない。

    簡単でもいいから消毒をする。

・ 例外的に餌切れに弱い生き物以外は、餌を必ず当日は与えない。

 

これさえ守ってもらえばほとんど移動で死ぬようなことや、病気を持ち込まないように扱えるはずです。

 

ちなみに当たり前なことですが、こちらから発送するときは、前日から餌を抜いてから送っています。

 

 

 

給餌について

 

新しく魚を導入した当日は例外を除いて朝を与えないことは書いた。

何度もいうが、輸送で体力を落としているから食わせようなどという哺乳類や鳥類の尺に合わせてはいけない。

 

ここからは普段の給餌。

なお、水は完成していて、濾過装置の生物濾過もほぼ完全に機能している状態を前提とする。

水が完成していない場合は、完成するまでごく少量ずつだ。

 

導入してから翌日以降にその魚に適した餌を少量を与えてみる。

これで食べるようならその日はそれでおしまい。

 

3日目ぐらいから、腹八分目ぐらいを与える。

少し多めにやって、残すようなら、翌日はいくらか減らすなどの調整をしてやる。

与える回数は魚種によって異なるが、夜行性の魚でない場合は、朝与えてしまうのがいい。

特に金魚など、屋外で夏以外に低温にさらされる魚は14時以降の給餌は厳禁だ。その時間に餌を食べると体の中に残ったまま水温の低下を迎えて、消化不良を起こす。

 

熱帯魚のように常に一定温度を保てるものは、この限りではない。

グッピーをまともに殖やそうと思ったら、少量ずつ一日5回は与えたほうがいい。

エンツユイなどベントス食性の魚や、餌切れに極端に弱いモルミルスは一日に三回ぐらいに分けて与え続けないと、やせていくことが多い。

 

こういった、回数を多く与えるべき生き物には、フードタイマーを使うといい。

機械時計に給餌機が付いたようなものがある。ただし乾燥した人工餌でないと使えない。

 

特殊な例を除いたら、一日朝一回でも差し支えない。

与えられるなら昼にもう一度与えてもいい。

 

夜行性の魚には当然消灯前に与える。

 

餌切れに弱い魚や、ドーナツを常に口に入れているというイメージのアメリカ州警察の警官のイメージのような、ベントス食性のもののように、常に口に物を入れているような魚以外は、週に一度くらい餌を抜く日を作ったほうがいい。

 

完全に余談だが、アメリカ映画で州警察の警官が「FBIの連中は俺たち州警察はドーナツを食べることしか能がないと思っていやがるんだ」と憤慨するシーンを見てからいつもなんかを口に入れてるような人を見ると必ずこのシーンを思い出すようになってしまった。それでなくても、ドーナツ=州警察というイメージになってしまった。

 

アメリカといえば休暇が長いイメージで思い出した。

 

旅行前などに家を空けるからといって大量に餌を与えていくことがあるが、これは最低だ。

犬や鳥ならわかるが、相手は水の中だ。残った餌が腐ったらどうするの?

 

一週間くらいの旅行なら、餌切れに弱いものや、肉食魚の混泳で空腹で他の魚を襲って、力の均衡が崩れて帰ったら「何かのおなかが膨れて、何かの姿消えていた」とかこういった事例を除いて餓死してしまうようなことはまずない。

 

余計なことをしないことだ。

 

 

 

日常のメンテナンス

 

 

普段は上に書いたとおり給餌し、魚の状態を確認する。

 

・餌をいつもどおり食べているか?

 

・混泳している場合極端に傷だらけになった魚はいないか?

 

・病気になっていそうなものはいないか?

 

給餌のときというのはただ「餌を食べているかわいいねえ」

とぼんやり見ているだけではならない。そういうときがあるのはかまわないが、必ず魚の健康状態を確認する。

 

また、魚を見るだけでなく、機器の確認をするのもメンテナンスといえる。

 

・水温計を見て、以上に高かったり低かったりしていないか?

 

・濾過装置は正常に稼動しているか?

 

・パイプやチューブが外れたりしていないか?

 

このあたりのことを見ていけば充分だ。

 

魚種によっては、水質を測る必要もあるものもいる。

 

 

水換え 

 

さて、毎日のメンテナンスをこなしている間に月日が過ぎれば、当然水は汚れてくる。

 

しかし、先にも書いたが、何のための水換えかを思い出して欲しい。硝酸塩を除去するのが目的だ。必要以上の水換えは害になることをくれぐれも忘れないようにしてもらいたい。

 

硝酸塩まで分解しきれる濾過装置を備えていない限り、週一から数ヶ月に一度水を換える。

 

今回の作例は底面式フィルターなのでそれに合わせておく。

また使用器具はオリジナルの換水ホースを使ったもので解説する。

 

 

 

まずは排水の準備をしっかりする。バケツを使うなり、換水ホースに普通のホースをつないで排水溝まで持っていくなり各環境に合わせて。

 

 

  

 

次に換水ホースを起動する。45度ぐらいの角度で水に沈めて筒の中に水を満たす。

 

 

 

そうしたらそのまま持ち上げて、チューブに水が通っていくのを確認する。

写真がぶれているのは気にしない。

ホースなどに接続している場合は何度か繰り返す。

 

 

 

水が流れ始めたら、砂利=濾過槽に突っ込む。するとヘドロが流れ出してホースから濁った水が黒く見える。

 

いくらか澄んできたら手元でホースを折り曲げたまま持ち上げる。すると砂利は沈む。

 

そうしたらすぐ隣にまたホースを突っ込み、同じようにヘドロと水を排出する。

 

水量で言うと全体の三分の一から半分排出したら、ここで終える。

魚種によっては一度に水を換えすぎると水質の変化で死亡することがあるものがいるので、気をつける。フラワートーマンやブラックアロワナなどは変えすぎないように要注意。そういったものは個別に書いておく。

 

さて、排水が終わったら、新しく水を足す。給湯器などを使って、水温を同じくらいにして、塩素中和剤を入れる。この水を水槽に静かに注ぎ込む。

 

大雑把な人の場合は、水温を給湯器で調整しておき、ホースから直に入れて、このときに塩素中和剤を添加しても問題ない。

 

・海水の場合はここで人工海水を溶かしておく。

比重計を使ってしっかり測る。

 

    サンゴ砂を使ってpH調整している水では、pH調整剤を入れるか、数日前から換える分の水をバケツなどに入れて、サンゴ砂を入れてエアーレーションして少しでもサンゴ砂を溶かし込んでおく。

 

水換えをした当日は、えさ切れに弱い等の例外を除いて餌を与えない。

 

以上が基本的な水換えの手順だ。

 

わけのわからない病原菌が出て手に負えないとかいうときでもなければ、これを定期的に維持していけば問題ない。

 

今回作例に使った水槽を立ち上げたのは2005年の3月の話で、今回水槽の修理のために構築しなおしたので、この7年半の間ここに上げた基本的な水換えしかしたことがない。

 

正直、水換えなど、やり方や必要なことを身につけていればどうという作業でもない。まあ、さすがに6tあると、全体で2t弱棄てたとしても注水に時間がかかるので4時間ぐらいはかかってしまうのだが、100リットルもないような水槽なら、30分もかからない。

どうか水換えが大変そうなどと敬遠しないでもらいたい。