熱帯魚図鑑

コラム

コラム的なアレ

あんまり書かれていなさそうな小ネタ集。

水草の生長傾向やらなんやら色々書いていく感じ。


完全水中葉になったウォータースプライト

グッピーといえばウォータースプライト!!

というのが古くから熱帯魚をやっている人には常識的な組み合わせだろう。

 

しかし昨今この状況が変わってきている。

 

その前に植物の環境適応のことを・・・

 

生長や繁殖のサイクルの早い植物は10年あれば全く性質を変えてしまう。

たとえば、どんな環境でも育つようなぺんぺん草のようなしぶとさを持つものでも、超栽培の難しい植物を育てるような環境で繁殖を繰り返すと栽培の難易度は変わってくる。

 

ある時期を過ぎると、その超難しい植物を栽培するのに必要な環境に近いものを要求するようになってしまう。

 

これは水草にもいえる。というか、水草も通常水上葉を出したり、物によっては植物全体の大半が大気中にあるというものもいる。

種類によっては水中葉を出すことの難しいものも多い。

 

だから強い光や高い二酸化炭素濃度を要求してくるものが多くなってくる。

たとえばドクダミだ。水中葉はレッドサウルルスと呼ばれ難易度の高い水草の一つだ。ところが陸上ではしぶとい雑草だ。まあ、薬草ともいえるが。

 

水草を大量に作ろうと思ったら、水上葉を出してしまえば簡単だ。

こうしておけば、二酸化炭素の添加もいらないし、光をさえぎる壁となる水もない。

アヌビアスナナなど霧を吹きかけながら活着させると確かに早い。

しかし、これを10年以上続ければ自然と水中で育ちにくい水草に変化してしまうのは当たり前なことではなかろうか?

 

 

さて、ウォータースプライトに話を戻す。

 

状況が変わっているといったが、昔のウォータースプライトは、「最近水草を始めたばかりで、高価なメタハラや水銀灯を使い、二酸化炭素を大量に添加することが常識としている人」には信じられないかもしれない話だが・・・

 

昔のものは、60cm水槽に18W 蛍光灯一本で二酸化炭素はなし、中性から弱アルカリ性程度の水質で棄てるほどよく育つというのが常識であった。

 

ところが最近のものは二酸化炭素の添加・強い光などがなければ育たない「不親切」なものだらけになっている。

 

小学生のときにグッピーと一緒に買ったものが古いタイプでこれはよく育ったが、メチレンブルーで薬浴したときに枯らしてしまった。今思えば非常にもったいないことをした。

 

さて論より実験。2000年ごろに買った株がなぜだかすぐに枯れた。おかしいと思って、2002年ごろから時々自室の水槽やら温室で8回ほど取り寄せて試してみていた。

特に去年の二回は25株ずつだ、これだけ試してダメならよもや個体差というわけではなかろう。

 

使った株数は100株以上。

 

これで、育たなかったので仕方なく二酸化炭素を添加した水槽に移したりしていた。

 

ところが最近ようやく古い株を持っている方から分けてもらった。これ!!これだよ!!

 

 

というわけで売るほど出来た!!

価格を調べてみたら、意外と高くて一株500円以上が普通でした。

というわけで、一株50052,000円で出します。

 

まあ、これまでの100株以上のことを思えば安いものだ。

 

ちなみに現在アメリカンスプライトも大量に買ったらことごとく枯れた。同じような状況にあるようで「昔の常識」で言えば増えるような環境で枯れた。

 

ところが生き残った株があり、この子株が何とか持ちこたえそうなのでこれが殖えたら出せるようなものが出来るかもしれない。

 

 

乞う御期待!!

 

 

あとはベトナム産のウォータースプライトも似たような系統のものが手に入ったらなあ・・・

趣味で入れている分のベトナムスプライトも現在苦戦している。

 

20132月追記

 

ところで、先のベトナムスプライトやアメリカンスプライトも葉の形が変化して殖えすぎるくらいに増やしやすい状態になった。

 

ここで面白い現象が起きたので報告。

 

先に葉の形が変化することは書いたが、さらに追加。

 

先ずはウォータースプライトについて。

ウォータースプライトは現在確認しているところ3タイプに変化する。

一つはよく売られている二酸化炭素ガスの添加をしなければ育たないような環境に適合したもの。

これは葉全体が細くなるのですぐわかる。

 

反対に育つタイプは葉が非常に広くなる。

これがいわゆるオールドタイプ。

 

もう一つは塩水に適応したもの。これはオールドタイプに似るが若干全体的に丸っこくなる傾向がある。

 

 

アメリカンスプライトは今のところ三種類確認している。

一つは葉の切れ込みが荒っぽくちょっとごつごつしているようなタイプ。

これはなかなか育たなかった。

 

二酸化炭素の添加などなしに爆殖するものでは切れ込みが細かくなり、ずっと見た目が繊細で綺麗な感じになる。

かつてニンジン葉と呼ばれた本種だが、この状態のときが最もニンジンの葉に近い。

 

デビルタンクに放り込んであるものが一番変わり、葉の切れ込みがより深くなり、一番繊細な印象を受ける。

 

 

最後にベトナムスプライト。

 

これに一番驚いた。普通は葉が細かくなるものだが・・・

どういうわけか二酸化炭素をバッチリ添加している水槽に放り込んだものはアメリカンスプライトそっくりに化けた。

 

なんなんだ?

 

 

 

デビルタンク

 

悪魔の水槽という意味だが、さぞや生き物が片っ端から死んでいく阿鼻叫喚の生き地獄のような水槽かと思いきや、さにあらず。

 

全く逆だ、水質がうまく安定して、本来この器具がないこの条件がないと育つことはあり得ないといわれているような水草があっさり育ったりするような非常にありがたい水槽だ。

 

これは割合偶然の産物であったり、あるいは熟練した人が水槽をいじっていると作れてしまったり出来る「魔法」だ。

 

 

水草を育てるには大抵弱酸性の軟水を用意することになる。

弱酸性であれば黙っていても二酸化炭素が「ある程度は」溶け込んでくれるので添加の必要がなくなったりすることすらある。

 

こういった環境を作れるか作れないかはいかに濾過細菌をうまく扱えるかにかかってくる

 

こういった安定した環境を作るには普通一朝一夕にはいかない。

ある種の水草がうまく育たないなあ・・・

 

と思ってたらある日を境に急に成長することもある。

環境の安定はこういった現象を出すこともある。こうなればしめたもの。

 

白点病だのそんなものにはそうそう罹らなくなる。

 

さあ、濾過細菌を大事に維持して挑戦してみよう!!

 

ん~、まずは弱酸性軟水必須の難関種レッドカボンバ辺りから挑戦してみるといい。

 

なんでいきなり難関種なのかというと、レッドカボンバが育てば硬度やpHが高いか低いかがすぐわかるからだ。

 

硝酸還元細菌の活動による二酸化炭素の生成について

 

これ自体は生成しない。いや、めんどくさかったんで薬剤師の卵に調べてもらった。ホラ、その手の大学なら資料は腐るほどあるし。

 

ただし、これに反するような結果も出てきている。海水館さんで作った還元BOXだ。

 

どうも二酸化炭素の発生源になるというブログを見つけたんだが、何によっているのかは良くわからない。

 

ただ、使った水槽では溶存二酸化炭素濃度が上がっているようなのだ。

 

水草を維持する場所では、弱酸性の軟水を維持すべきということは何度も書いた。ということは、飼育はじめはともかく、環境が安定してくれば水換えは控えめにしたほうがいいのもまた道理。

 

還元BOXは水草を維持する上でも有効な手段の一つといえるだろう。

ちなみに、嫌気性細菌ということでイーストの醗酵のような絵面を想定してプレムとみズ草を組み合わせたらどうなるか試したら、ここの調子は絶好調ではあるが、まだプレナムが機能していない。

 

とりあえず、硝酸還元細菌は二酸化炭素を出さないという結論に終わったが、それ以外の面ではどのような成果が出るか見ものだ。

 

水草水槽への珪砂の使用について

日本では一般的に珪砂の使用はされない。というのも珪砂はpHを上昇させるといわれているからだ。

 

しかしヨーロッパでは割とよく使われている。彼らの感覚では明るい色に仕立てたほうが自然だからだというのだ。

 

なぜ西洋では育てられて、日本では育てられない・・・少なくともこう思われているのか?

 

というわけで、まずは試薬をぶっ掛けてみた。

 

工業用の珪砂に片方には塩酸を、片方には硝酸をかけた。

 

結果はどちらも反応なし。

 

特段怪しげな物質はこの時点では見つからない。

 

さてさて、長期間水に晒したらどうなるだろうか?

 

そこで、実験結果の流用をする。

 

プレナム方式の実験だ。このとき、ついでに珪砂はサンゴ砂の代用品になりうるのか?ということでいじってみた。

 

導入した後はサンゴ砂が若干上がったが、最後の計測のときは大差がなく、特にpHに変動がなかった。

 

あまり変動させないといえるのではなかろうか?

 

ということでそのうちどっかで試してみる。

 

とりあえず、試薬をぶっ掛けた状態での反応がなかったので、水草に珪砂というのも一考の価値はあるかも。