熱帯魚図鑑

メダカ

 

メダカ

 日本にもメダカは分布しており童謡にも取り上げられているので知名度は抜群に高い魚だが、案外近縁種のこととなると知られていない。

そもそもメダカというのは目高と表記し、眼が他の魚類より上のほうに付くからこう呼ばれる。水面に浮いた餌を探しやすいようにこのような位置に付いた。実際多くの種が水面近くに棲む。

この仲間は世界各地に分布している。それもそのはず、海水魚から直接枝分かれした魚類なので、海水に適応する種類が意外と多い。

 

メダカというのはダツ目の魚だ。ダツ目はメダカ亜目とダツ亜目分かれている。

ダツ亜目に入る魚といえばダツ・サヨリ・サンマ・トビウオといずれも海で獲れて食卓に並ぶ魚としてよく知られている。

 

メダカ亜目には日本のメダカやアフリカのランプアイ。ノソブランキウスなどがはいる。

 

現在、グッピーなどのカダヤシ目とされていたグループが、現在他のメダカとの口内の構造の違いからダツ亜目に移されたが、ここでもダツとの違いを指摘されている。今後どちらに分類されなおされるか見ものだ。

 

 

グッピー

 

 

 

もっとも有名な熱帯魚の一つ。「グッピーに始まりグッピーに終わる」といわれるほど、初心者によく飼われ、奥が深くこの道何十年という人に飼われたりもする。

 

原種は南米に生息しているが、野生のものが輸入されてくることは少ない。

また、野生種を置いていることは少ない。

よってなかなか見かけない。

 

代わりに改良品種はうんざりするほど多く輸入されている。

シンガポールが主な産地で、フラミンゴ・パイナップル・ネオンタキシード・レッドタキシード・レッドモザイクなどの品種が殆どで、少々高価なところにブルーダイヤがある。

これらは確かに均質に作られていて体格もよく一見カラフルで安価。

 

つい手を出したくなるが、初めての熱帯魚に輸入グッピーを買うなど危険極まりない。

輸入されてくるから、たとえ検疫を通ってきても、なにを持っているかわかったものではない。正直輸入グッピーは輸入された段階で体調を崩しているものを見かけることが多い。店で死んでないのは死体を取っているからだ。そうでなくても意外とぽつりぽつりと死んでいくことが多い。この要因には日本の水になじんでいないこともある。養殖には塩分を含んだ水を使う地域もある。これを輸入して弱っているところへいきなり純淡水に入れたら弱ってしまうのは自明の理というものだ。

 

また、2012年現在テトラヒメナ症といわれる感染症が健在で、養殖している国で「グッピーキラー」と呼ばれている。まだ有効な治療方法もわかっていないような病気を持っているかもしれない個体を買うのは危険極まりない。

 

輸入グッピーは大抵何種類も同じ水槽に入れられて売られる。オスとメスは分けてあるのでそこから同種を選ぶことになるが、メスの選別にまで付き合ってくれない店もある。

 

既にメスが孕んでいることもある。そのため異種間交配がおきやすく、これをやってしまうといろいろな形質が混じってしまい、あっという間にみすぼらしいグッピーが山ほどできてしまう。

 

そこで、グッピーを飼われるときには国産のグッピーを強く推奨する。

国産グッピーは、個体によっては非常に高いが、日本の水になじんでいて輸入グッピーと比べると、とにかく丈夫だ。


ただし、あまりに高価な国産グッピーは避けたほうがいい。

せいぜい数千円程度の個体だ、まぁ、いきなり何万円もするようなよい個体を飼い始めるというほうが珍しいが。

コンテスト用の選別漏れなどの場合、かなり衛生的な管理をされていることがある。

こういった場合、水換えをちょくちょくやるような場所で何世代も過ごしてきているので古い水での飼育になれておらず、弱って死ぬことが多い。


また、同種のペアで売ってくれるのが普通だから、異種間で交配することはまずなく、それほどみすぼらしい個体は出てこない。

しかし選別をきっちりやらないと数年でみすぼらしいグッピーだらけになってしまう。

 

 

 

上に挙げたグッピーの太祖さま。12年前にモスコブルーから突如現れた個体を固定したもの。

異種交配さえしなければこれだけ形態を残すことができる。

 

 

飼育に当たっては、中性程度の水を使う、酸性に傾いた水だと、何代も日本で買われたような個体でもない限り少々厳しい。特に輸入グッピーを健康的に飼い、水草を入れようと思ったら水草の種類は限られてしまう。

 

飼育始めは0,3%程度の塩水にするといい。もし輸入グッピーを飼うときは、必ず塩水にして、アクリノールやメチレンブルー・マラカイトグリーンなどで消毒してやる。

水温は26度前後を保てば問題ない。特に気を付けたいのは、病気の持込だ。既に飼っている所へ新しい個体を入れようと思ったら、かならず「お見合い」をさせる。個体同士の相性ではなく病気の相性を確認するためだ。新しく買ったものを小型の水槽などで隔離して、そこへ在来のグッピーを1匹入れる。5日ほど置いて、特に異常が出なければいいのだが、ここでどちらかに異常が出れば、その系統は同じ水槽で飼うことはできない。お互いに免疫がないものを持っているのだからしょうがない。

 

餌は口に入るような大きさのものなら、大抵なんでも食べる。

個人的には粉末の餌が一番使いやすいと思う。

特に稚魚にはブラインシュリンプを与えるとよく育つ。

 

水草を入れるなら、マツモ・ウォータースプライト・アメリカンスプライトがいい。丈夫で葉の影は稚魚のよい隠れ場所となる。

 

繁殖は、オス・メスを健康的に飼えていれば、勝手に殖える。

卵胎生なので、卵ではなく稚魚を生む。卵を守ったりだとか、産み付けた後卵が腐ったとかそのようなことはないのであっという間に殖えてしまう。

しかし稚魚は親に食べられてしまうので、水草を入れて隠れ場所を作ったり、産卵箱と呼ばれる箱に産仔間近なメスを入れて隔離すると効率がいい。

 

 

一般的にメスは地味というか子汚いぐらいに思われるが、メスもうまく選別してやると、これほどまでに立派に成長する。

 

病気は、輸入物ではテトラヒメナ症の持込に特に注意する。

また、ハリ病と呼ばれるものにかかることもある。鰭を畳んで泳ぐようになり次第に衰弱死する。28度程度の温度にして、0,5%~0,7%程度の塩水にして、回復を待つ。これといって有効な手段がないので、処分してしまうことのほうが多い。この病気は基本的にカラムナリス症ではあるものの、単純なカラムナリスが劇症化しただけというケースと特に内臓にウイルスを抱え込んでいて免疫がなく劇症化するというケースがある。

それゆえにグッピーエイズとも言われる。ウイルス感染によって本来の免疫でどうにかなる病気に耐えられないという点でエイズとつけたのは非常にわかりやすい。


そのほかのものでは時折尾ぐされ病にかかる。早く治さないとせっかくの尾鰭が台無しになってしまう。

 

グッピーはゆっくりと慣らせば海水にも適応する。

むしろ海水で飼ったほうが調子がいい。これは中学生のときに発見したのだが、このとき飼っていたドイツイエローはあまりの勢いで増えすぎて、選別が追いつかず、系統維持を断念したほどだ。

もし淡水で飼っていて、わけのわからない病気にかかったときは、海水に移してしまうのも有効だろう。

海水に移すときは、メダカでは二ヶ月ぐらいかけたほうがいいという説もあったが、一日がかりで移してしまっている。

グッピーをやるときも同じ期間で移したが、何度かやったが特に不都合は出ていない。


リボンとスワロー

 

グッピーの中にリボンやスワローと呼ばれるものがいる。

これらは品種だが一種の奇形で鰭が異常に伸張したものだ。

 

リボンは背びれ、尻ビレの第一と第二鰭条だ伸張する。

 

スワローは尾鰭・尻鰭・背鰭の鰭条はランダムに異常伸長する場所が出てくる。

 

これだけなら奇形とまでは言わないが、尻鰭まで伸びるのが問題だ。

グッピーのゴノポディウムまで異常に伸びて使い物にならなくなってしまう。

 

生殖能力のないオスしか出てこなくなる。

 

ではなぜ、繁殖させて流通させられるのかというと、一定の割合のオスにしかこの形質が出てこないので、正常なオスながらも、リボンやスワローになる遺伝子を持っているものとメスを掛け合わせることによって作り出す。

 

このため、正常なオス・異常なオス・メスの三匹を組み合わせた「トリオ」という表記でセット販売される。

 

異常とは書いているものの、なかなか優雅できれいなものだ。一般種で練習してから飼ってみるといいだろう。

 

交配について

 

グッピーを維持しようと思ったら選別作業と計画的な交配は必須だ。

グッピーを長いこと綺麗に飼える人は間違いなくこの作業をしっかりとやっている。

 

 

たとえば、中学生のときに持っていたドイツイエロータキシードは試しに海水で繁殖させてみた。すると見る見る殖えたのは先に書いたが、あまりの勢いに心が折れて選別しなくなった。

 

すると、イエロー・ブルー・レッドとそれらが混ざったような個体が次々出てきて収拾がつかなくなり、系統の建て直しはもはや不可能という自体になり結局ミノカサゴの餌にするより他なくなってしまった。

 

選別をしっかりやらないと、このような事態になるし、一つの品種を作り出すのにさまざまな交配をやってきたわけだ。いってみればグッピーは今どんなにみすぼらしくても、計画的に交配や選別をしなおせば世代を隔てて化ける要素はある程度持っているわけだ。

 

 

グッピーの交配では基本的に鰭の要素がメスから、体の要素がオスから遺伝する。

たとえばモザイクタキシードをネオンタキシードとレッドモザイクから作ろうと思ったら、タキシードのように体に色がはっきり出たオスと、尾鰭に模様が入るモザイクのメスをかけてやれば大体モザイクタキシードになる。

 

おおむね交配ではこの性質を使う。

 

基本的には同じ品種のグッピーを掛け合わせ続けることになるが、この場合でも明らかに質の劣るグッピーは淘汰していかないとならない。

 

奇形は言うに及ばず、たとえばモスコブルーなど色の濃い品種で薄い個体が出たら容赦なく外す。そうしないと世代を重ねるごとにどんどん劣化する。

 

もし変わった個体が出て気に入ったのなら、別の水槽を用意して似たような雰囲気のメスを探し出してここで維持する。うまく行かなければあきらめればいいし、本来の品種に変わった個体の遺伝子を流入させることもなく済む。

 

遺伝子も複雑で、よく見かけるブルーグラスは不完全優勢の性質を持っている。

ブルーグラスを普通に繁殖させていると、ある程度レッドグラスと、鰭に模様が乗らないブラオと呼ばれる個体がが出てくる。その逆もありうる。

 

こういうものはレッドグラスが生まれたらその都度処分するなり、他の水槽に分けて飼ってやる。とはいえレッドグラスもなかなか綺麗だ。まぁ、レッドグラスぐらいブルーグラスを育てていて確実に出てくるというものなら混ぜて飼ってしまうのも一つの買い方かも知れない。

 

近年「ネオブルーグラス」と呼ばれる個体群が専門店の一部で出回る。

これまでのブルーグラスとは別系統で、レッドグラスが出てこないのが特徴。

効率よく子供をとることが出来るのだが、2012年に写真で見た個体ではまだブルーグラスには及ばないといった感じだ。

なかなか面白いと思うので、自分でもぜひ探し出してみてみたいものだ。

 

アルビノのグッピーも多数の品種がある。これらは目が弱い。

よって隠れ場所をおおく作っておかないと思うように殖えてくれない。

この問題以外は特別に弱いとかそういったことを感じたことはない。

 

 

 

モスコブルーを最近見かけない。5年ほど前はどこの店に行っても判で押したかのように売っていたものだが、それを思うと異常なほど見かけない。

 

かなり好きなグッピーなのでぜひ置きたいと思ったがこれでは・・・

ということでググってみたら、在庫抱えている通販専門店があったので自分で取ってみた・・・

 

!?・・・これがモスコブルー!?ってなぐらいにやたら黒い。

長年グッピーをやっている方から「最近のモスコは黒すぎる」といわれたが、まさかここまで黒くなっているとは。というわけで、これは殖やして色を薄めるような淘汰をしないと・・・

 

モスコブルーはモスクワブルーとも呼ばれ、1996年に初めて輸入された。

以後16年経ったが未だに当時輸入されたもの以上の物が作れなくなっているという。残念ながら当時小学生。興味があったグッピーはブルーグラスとネオンタキシード。これじゃあモスコブルーなんて見向きもしない。

 

写真は見せてもらったことがあるが、子供の色覚というのは少々独特、あるいは語彙がなく言葉で色を表現する能力が劣るためか結構色の記憶というのがあいまいだ。それでも真っ黒なグッピーで面白くないと思ったものだ。

 

だから正確な姿を覚えているわけがない。

どこまで薄めれば当時のものに近くなるのか・・・

写真等お持ちの方はご一報ください。


 

オリジアスウォウォラエ

 

 

インドネシアのムナ島に住むメダカ。このほかにもジャワメダカなどがいるが、オリジアスなになにとつくものは日本のメダカに非常に近い種だ。よって、水温を25度前後に保ちさえすれば、大抵の種はメダカと同様に飼える。

 

この種は近年発見されたもので、2011年には1pr1万円前後であったが、あっという間に値段が落ちた。値段の推移や鰭の赤い縁取り、青いからだの色などからネオンドワーフレインボーをよく連想する。

 

餌には、グッピーと同じく粉餌が向いている。

非常にきれいな魚で飼育も繁殖も簡単なので一押しの種だ。

 

雌雄の判別は容易。先に挙げた写真では全く色がわからないので絵図に書き直した。

 

 

これがオス。臀鰭と背びれの末端が伸張し、青い色が乗る。

 

 

これがメス。全体的に黄色っぽく、後部の輪郭がオレンジ色。臀鰭と背びれの末端が伸張しない。

 

 

 

繁殖はメダカと全く同じ方法をとる。今年実施した例を挙げると、夏に発泡スチロール容器に使い込んだ水をはり、5prを移した。

ここにホテイソウを入れて、午後に産卵を確認したら、水を張ったプランターに卵を移動させる。そして次のホテイソウを親のいる容器に放り込む。

 

これを繰り返して卵を大量に集める。

孵化した稚魚は、粉餌やブラインシュリンプを与えてメダカと同じように育てる。ウォウォラエの稚魚はの体は黒いが、眼が青く光るのでよく目立つ。

 

日本のメダカと違うところは、午前中に産卵を終えてしまうことと、比較的秋になり冷え込んできても卵を産み続けることだ。

10月になろうとしているのに、まだ産卵を続けている。他のメダカは9月半ばには産卵を終えてしまっている。ひょっとしたら、本来生息する場所の気候の違いから産卵をやめる時期に差が出てくるのかもしれない。

 

 

同じ方法で、アフリカンランプアイなどの小型メダカが飼える。

ただし、アフリカンランプアイはテトラヒメナ症を持ち込むことがあるので注意を要する。

 

メダカ同様海水にまで適応するのかは未確認。

 

ベロネソックス 

 

 

 

熱帯魚の図鑑で紹介されるメダカの中では最も大きくなるものの一つ。20cm程度になる。鋭い歯が並ぶ大きな口でカマスのような姿からは「めだか」のイメージは微塵もない。

時折輸入される程度で、いつでもいるという生き物でもない。

カマスのような見た目で、水槽をたたいたりすると突進して吻を折ったりすることがあるので水槽は静かな場所におく。また、よく飛び出すので蓋はきっちりとしておく。

 

水質は弱アルカリ性に保つ。多少でも塩分のある水のほうがよい。

 

餌にはメダカを使う。あまり人工の餌には餌付かないので、メダカを与え続けることになると思われる。浮上性の肉食魚用の餌を食べるようになるまではかなり時間がかかる。

水温は28度ほどと若干高めにする。

生餌を使うので病気の持込には気をつける。

 

繁殖はグッピーと同じく卵胎生だが、グッピーに比べるとかなり難しい。

 

デルモゲニー こちらはサヨリの仲間。大きさは6cm程度とかなり小型の種。

ゴールデンデルモゲニーと呼ばれる金色のものは、発光バクテリアが付着して光っている。これは飼育城南の問題もない。綺麗なので、なるべく薬漬けにしてバクテリアを殺さないようにしたところだ。

意外と気が強いので、30cm程度の小型水槽でこの種だけか、底のほうに居るコリドラスなどと飼うのがいい。

同種でも争うので、水草を浮かべて隠れ場所をたくさん作ってやる。

汽水魚といわれているが、純淡水域にも生息しているので、純淡水で飼育できる。ただし、汽水魚と思われているだけあって、店でも塩分を入れていることがあるので、それは確認しから買ったほうがいい。

移した先でいきなり塩分濃度が下がると弱る。

 

餌には浮上性の餌を使う。そうでないと食べられない。乾燥させたアカムシやイトミミズも良い。

 

繁殖はグッピーと同様に卵胎生で稚魚を生む。ただし、同種でも争うのでなかなか難しい。

 

アメリカンフラグフィッシュ

フロリダとメキシコのユカタン半島に生息する。

ユカタン半島といえば、海中のチチェルブクレーターが有名。恐竜が絶滅したときに落ちた直径10kmの巨大隕石の爪跡だ。

 

星条旗ではなく、緑と赤の段だら模様に見える。6cm程度になる。

 

水温は26度前後。

水質は中性付近の軟水を維持できれば問題ない。

餌は小型魚用の人工絵麻を与えておけば問題ない。

 

問題ない尽くしで非常に飼いやすい。

 

ただし、オスは気が強いので、混泳には気をつける。

 

何回も見たわけではないが、なんだか擦れて細かい傷が付いた個体をよく見かける気がするので、購入直後はアクリノールなどで簡単に消毒して薄い塩水にしてやるといい。

 

繁殖方法は卵胎生で卵を70個ほど生み7日ほどで孵化する。

この間はオスが卵を守る。

孵ったらブラインシュリンプなどを与えて育てる。

繁殖用水槽は充分に成熟したペアだけにして、ウォータースプライトなどを植えておくとそこへ卵を産み付ける。

雌雄の判別方法は、背びれの後方に黒い斑点があるのがメスだ。

 

ノソブランキウス・ラゴビー

 

 

 

ノソブランキウスの仲間はアフリカの乾燥地帯の純淡水に生息する小型のメダカで、いずれも5cm程度にしかならず、色彩も非常に美しい。

しかしこの魚は年魚で寿命は1年もない。それは乾燥地帯に住んでいるため、乾季には水が干上がってしまうからである。そこで乾燥に強い耐久卵を生み、この卵のみが生き残るとこで種を維持している。

 

飼育は30cm程度の小型水槽で十分だ。弱酸性の軟水を使う。ピートを使って水質を調整して投げ込み式のろ過装置など簡単なものを入れる。強い水流は厳禁。水草も繁殖を楽しむためにも入れるとしたらウィローモスがいい。水温は26度程度にする。

 

こういった条件を用意したらペアを用意する。用意するも何も売っているときは大抵ペアになっている。状態がよければ産卵しているので、卵の付いたピートやウィローモスを取り出す。

取り出したら、湿らせたクッキングペーパーをしいたタッパーに入れて冷蔵庫で保管する。時折様子を見て、かびたところは切り取っていく。かびにくいという意味でもピートのほうが適している。

種によって変わってくるが、二ヶ月から半年の保存期間を置く。水から出した状態で卵は成長していく。これは卵を注意深く観察すれば、見分けが付く。眼がしっかりと出来上がっていてぴくぴくと動いているような様子なら試しに5個ぐらいを水に入れてみる。数日して孵化するようなら残りも入れてしまう。

 

孵化した稚魚にはブラインシュリンプを与えて育てる。

これを毎年繰り返せば系統維持できる。ただし、血統が濃くなりすぎないように時折別に買った親を組み合わせてやる。

 

高温には弱いので要注意。つまり、夏の盛りに卵を冷蔵庫に入れて置けるようなら理想的ということだ。

 

病気に関してはコショウ病にかかりやすい。

 

ゴールデンモーリー

なになにモーリーという魚は何種類かいて、セルフィンモーリーなどと極めて近縁な魚だ。生態などもよく似ているので同じ飼育方法で差し支えない。

なになにモーリーといっても、キルトカラ・モーリーだとか、シクリッドにもモーリーはいるのでこれらはもちろん別物だ。

 

ここで挙げるゴールデンモーリーは人工的に作られた魚で、稀に出回るグリーンモーリーが原種だ。他にもブラックモーリー・シルバーモーリーやこれらを雑交配させたものが出回る。

交雑だけでなく、かなり人工的に手を加えて、脊椎の異常を固定したバルーンモーリーがいる。これは飼育に差し支えなく、見た目もなかなかかわいらしい。

あまりのかわいらしさに惹かれて、初めて飼った熱帯魚の一つだ。

 

シルバーモーリーの皮膚に注射器で染料を埋め込んで赤やピンク・青・緑・黄色などの色を使い、ハート型、「福」の字、日の丸模様などさまざまな絵柄が描かれた物がいる。

この染料は体に吸収される無害なものなので、当然しばらくすると色が褪せてくる。

 

モーリーの仲間は飼いやすく良く殖える。

 

餌は小型魚が食べるような人工餌はまず食べる。食性は雑食で、水面に落ちた蚊のような昆虫、ボウフラ、イトミミズ、石や泥に付くバクテリアから藻類も食べる。

水面の糸状のコケなども食べる雑食性だ。

こういった、メダカの類を飼うときにはコケを取るときに一部残しておくとよい。勝手にそこを突付いて口の跡が残る。綺麗にしすぎても大していいことはない。

 

稚魚が殖えている状態なら粉餌を推奨する。

この藻類やバクテリアを食べる性質から、油膜取りや、藍藻の駆除に重宝する。

アクアライフではこのありがたい食性を指して「ブラックモーリー卿とか最低でも様をつけるべきだ」と書かれたほどだ。

また水質も中性からアルカリ性であれば、淡水でも海水でも差し支えないので、

 

ただし水質は弱アルカリ性、最低でも中性程度を保たないとあまり具合が良くない。

 

水温は26度前後を維持する。飼育始めは塩分を入れるといい。0,5%程度も入れればぐっと斃死率は落ちる。

 

飼育に当たって本当に適した水はやはり海水だ。海水に慣らすときは10時間以上かけてゆっくりと慣らす。2012年の五月に屋外の海水水槽に8匹を放り込んで試してみた。別の個体を淡水でやったときは半年置いて一度も子を産まなかったが、海水でやったら5ヶ月で100匹以上に殖えた。

10月にはいり水温が下がったので屋内の海水水槽に撤退した。

 

海水で飼うのが無茶だというのなら、どうしてグッピーともどもここまで順調に個体数を増やせるのだ?

 

繁殖はグッピー同様、稚魚を生むので、その気になればザクザク殖やせる。

ただし海水でやる場合は、樹脂製の人工の水草を使う。

 

混泳は気が強いところがあるので、同大の魚類とおこなう。

淡水の熱帯魚では、少々大きいがエンゼルフィッシュやコリドラスがいい。

海水では、クラカオスズメやデバスズメ、バリアリーフクロミスなどのおとなしいスズメダイ・バイカラードティーバックなどの小型メギスやニセモチノウオなどの小型で比較的おとなしい物が良い

 

病気については特に心配するものはない。この種類だけ飼っていて、水草を入れていないなら人工海水を使って、淡水にしたり海水にするだけで、殆どの病気は治療できてしまう。ただし、病気になっているときは、普通弱っているから、普段以上にゆっくりと水合わせをする。

 

全く同じ方法で、セルフィンモーリーなどが飼える。

セルフィンモーリーは13cmほどになり、より気が強いのでその点は気をつける。ネオンテトラなどは食われてしまう。

 

海水までの適応は確認していないが、ソードテールやプラティも同じ方法で飼える。ただし海水にまでするにはまだ確認していないのでやめておいたほうがいいだろう。この二種はこれから試験する。

 

ソードテール ソードテールは古くから飼われている熱帯魚で、メスがオスに性転換する魚としても有名である。この説は、理科室で生物の先生と議論になって

1・近縁に性転換するものがいないのは不自然。

2・メスがオスになるだけというのは、成長途中で伸張する尾鰭を勘違いしたのではないか?

といったことから、その場は「成長途中の変化を性転換と見誤っている」

という結論に至った。今の定説ってどうなってるんだろう?

 

試験前にするには不毛に思える議論を見てもわかるように、雌雄の判別は非常に容易でオスはソードテールの名のとおり、尾鰭の下側が伸張する。

 

改良種のライヤテールのみ尾鰭の両端が伸張する。

 

飼育・混泳・繁殖方法はゴールデンモーリーに準じる。

 

 

ハイランドカープ

 

 

 

名前を聞くとコイの仲間のようなイメージだがメダカの仲間。

グーデア属に属し、この仲間は何種類か輸入されている。

メキシコの高地の淡水域に分布している。だから態々流通名にハイランドとつけてくれているのだ。それにしてもカープは謎。

絵図に載せたのは、成魚の雌雄で、オスも幼魚のころはメスのように体高が低いが、成長すると体高がどんどん高くなり色も濃くなってくる。

 

飼育は容易で、中性付近の軟水を保っていれば問題ない。

餌については人口飼料を中心に時折植物質のものも食べさせる。

本来はモーリーのように水面の糸状のコケなども食べる雑食性だ。

こういった、メダカの類を飼うときにはコケを取るときに一部残しておくとよい。勝手にそこを突付いて口の跡が残る。きれいにしすぎても大していいことはない。

そうでない場合はドロマリンやクロレラのタブレット、夕飯に出した小松菜のおひたしの醤油のかかっていないところなどを少量放り込んでやればいい。

植物質のものを与えるべきといってもそう身構える必要はない。

 

この仲間は少々気が強いので、混泳相手もあまりに小型の魚は避ける。

特にハイランドカープは最大7cm程度になる。

成魚相手に、ネオンテトラの小さな個体とかを組ませるのはちょっと危なっかしい。

 

繁殖は真胎生だが、卵胎生のモーリーなどと同じような感覚で取り組んでもらえば差し支えない。

さて絵図を見て不思議に思ったかもしれないが(というか不思議に思って欲しい)この仲間はゴノポディウムが出てこない。

メスには絵図のように腹部後方に黒い「妊娠マーク」が付く。

またメスは色づかないので、判別は非常に容易。

また、真胎生ゆえにへその緒がつく。稚魚が生まれたらよく観察してみて欲しい。


 

モーリーのように、おおむね二月の周期で産仔を行う。

稚魚のサイズは15mmほどとかなり大きい。よって産卵箱を使うのは無意味だ。生んだのを確認したら親を離してしまう方が手っ取り早い。

たっぷりと水草を植え込んでおけば其処へ隠れて生き残る。

 

 

 

 

この近縁種にはハイランドカープ・サンマルコスという種がいる。

上に絵図を上げた。

ハイランドカープの産地違いぐらいのものなので特に飼育方法は変わらない。

ハイランドカープに比べると輸入される数はずっと少ない。

 

そのほかにハイランドカープが属するグーデ属のメダカには以下の数種が輸入される。

いずれもメキシコに分布し、飼育方法はハイランドカープと変わらない。

 

カラコドン・ラテリス 5,5cmほどになる。なかなか輸入されない。

 

フレキシペニス・ヴィッタータス 6cmほどになる。これも見かけない。

 

ファルリクティス・フェアウェアテリィ 4,5cmほどになる。やっぱりなかなか輸入されない。

 

プラティ

 

 

 

メキシコ・グアテマラに分布する。5cm程度になる卵胎生メダカ。

古くから飼育されていて、熱帯魚を飼ってる人なら誰でも知っている。

知らなかったらここで覚えていって!!

 

プラティって確かフランス語のpettyからつけられた通称だったはず。ペットの語源ね。

ちなみに英語だと取るに足らないとか、些細なものとか、つまらないものとか、狭量なって意味になる。いわゆる「チンコロ」ってな意味あいになる。かわいらしい人を見つけてPETTYなんていってしまわぬように。

 

白亜紀最大の魚竜にプラティ・プテリギウスってのがいるんだけど、プラティで使っている意味と関係あるのかな?最大種だし。頭骨とかの一部が「狭まっている」って意味なのかな?

 

いろいろ書いてみたが可愛らしい熱帯魚。古くから飼われているだけあって、グッピー同様さまざまな改良品種がいやというほど作られている。

 

飼育に関して、海水適応はまだ試してないが、対塩性以外は全てモーリーに準じる。

この手のメダカにしてはおとなしいので、極端にサイズが違わなければ、ネオンテトラとか、小型魚と混泳できる。

繁殖もモーリーと大して変わらない。若干周期は早い。

 

レッドプラティ

 

サンセットプラティ

 

レッドワグ

 

ブループラティ

 

ペッパープラティ 最近ではダルメシアンのほうがとおりがいいのかな?

 

ツインバープラティ

 

ヘルメットプラティ

 

ミッキーマウスプラティ

 

ピンテールプラティ 尾鰭の形を改良したもの。

 

ヴァリアタスプラティ ヴァリアタスというほかの卵胎生メダカを交配したもの

 

 

などがいる。最近は多くの種類でミッキーマウスの血が入ってしまいブループラティなどでは純粋なブループラティを殆ど見かけなくなってしまっている始末だ。

 

ヴァリアタスを交配しているというだけあって、ヴァリアタスもプラティと全く同じ方法ひいてはモーリーと同じ方法で飼育できる。大きさもプラティより若干小さめな位。プラティと交配しても生殖能力があるから、産地などの問題で小型進化したという程度の違いと思われる。

 

ヴァリアタスにはハイフィンヴァリアタスという背びれを長く改良したものの法がよく出回る。

改良種には黄色くなるゴールデンヴァリアタスや、鰭が長くならず黄色くなるメリーゴールドヴァリアタスがある。

ただしメリーゴールド種は殆ど見かけない。

 

 

ヨツメウオ

 

アマゾン川の河口に分布する怪魚。大きさは20cm程度になる。

四つ目とは言うものの瞳がくびれて大きな目の水面から飛び出した部分と、水中にある部分があるだけだ。とはいえ視界は非常に広い。

 

飼育は結構難しい部類だ。

 

水面で過ごすので、当然上向きの口で浮いた餌しか食べない。

アカムシを水面に浮くように与えたり、浮上性の餌を使うなど工夫が必要だ。さらに生餌を好みなかなか人工飼料には餌付かない。

 

河口域に住んでいるだけあって、汽水で飼育する。

当然水質は弱アルカリ性の硬水を維持する。

 

水槽は最低60水槽を使う。また、よく飛び出すので蓋には隙間を作らないように配慮する。

 

 

混泳は沈んだ餌を食べさせるという意味でもハオコゼなどが適している。

 

繁殖はグッピー同様卵胎生で稚魚を生むので簡単に思われがちだが、飼育自体が難しいので一筋縄ではいかない。